vol.28 ローレルゲレイロ | vol.30 クィーンスプマンテ |
2001年5月 (1歳時)
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カタログコメント
【当歳募集カタログ】「この血統は、派手ではないけど堅実なんだよね。」と成隆牧場の谷川英樹さん。ブラックタイプからもご確認いただけるように、グローブターフから始まるこの系統は、本流だけではなく枝別れした系統からも重賞活躍馬が出ている。実際、今年の函館3歳Sの勝馬マイネルジャパンも、この一族出身である。母メイプルダンスが成隆牧場の生産でありながらも、社台グループのクラブ法人で会員を募集し、競走引退後に社台ファームで繁殖生活に入る予定だったというのはうなずける話だ。 「でも、ウチにはこの後継繁殖がいないからって、無理言って返してもらったんだ(笑)」とは、社台グループに太いパイプを持つ成隆牧場ならではの話。このあたりは当クラブの会員の方ならご理解いただけると思うが、社台グループの繁殖牝馬、あるいは種牡馬を最大限に有効活用している日高の生産牧場の一つが成隆牧場」である。 「母親似かな。でも両親ともにマイラータイプだから、どっちに似てもよいとは思ったけど」と笑顔で放牧地にいる愛馬を見守る。「いつもそうだけど、この馬も自分で会員権利を欲しいと思っている」。それがいわゆる営業ではなく本音であるあたりが多くのファンの心をつかんでいる所以かもしれない。 【1歳募集カタログ】 サンデーサイレンス産駒はそれこそ、星の数ほどいるが、海外からのオファーが一番多いのは本馬の父のジェニュインだという。理由としては、皐月賞(2000ギニー)の勝馬であるということと、3歳競馬の実績があるということ、そしてマイルのG1を勝っているからだという。そのジェニュインも、今年からいよいよ種牡馬デビューを果たす。 「サンデーサイレンスの仔はみんな走るから、プレッシャーを感じますよね。コイツだけ走らなかったらどうしようって」。レックススタッドでジェニュインの担当者が自信たっぷりの顔でそう言っていたのを思い出した。 本馬は、社台グループを代表する名牝グローブターフ系。びっくりするような大物は今のところ出ていないが、堅実なスピードタイプで、いわゆる「クズのいない牝系」だ。 実は、母メイプルダンスは成隆牧場の生産馬なのだが、社台グループのクラブ法人で会員を募集した馬。そのまま社台グループで繁殖牝馬となる予定だったのを「未出走だったから、ダメもとで聞いてみたんだ。返してくれって(笑)」といって返してもらった。なるほど、これだけの仔馬を産むのなら、その思いは納得だ。 | |||||||||
募集当時の売れ行き
2002年9月の小倉競馬場で行われた小倉2歳Sで、後のGI 7勝馬ブルーコンコルド以下を退けて優勝したのがメイプルロードです。デビュー3戦目の未勝利戦を勝ち、デビュー4戦目に挑んだ重賞の大舞台で仕留めた大金星。このタイトルを手に翌年は牝馬クラシック戦線に挑みましたが、エルフィンS3着が目立った程度で、残念ながら思うような成績を残すことは出来ませんでした。なお、この後2007年2月まで長く現役を続けた本馬。その後も勝ち鞍を上積みすることは結局できませんでしたが、大きな怪我もなくタフに52戦を走りきり、JRAの全競馬場出走も果しました。そして現在、生まれ故郷の成隆牧場で繁殖牝馬として、昨年は初仔となるファンタスティックライトの牝馬を誕生させました。そのタフさと重賞ウイナーとしての能力を受け継ぐ愛娘に第2章を託します。
(ターファイトクラブ)
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