第1回 一口馬主と税金の基礎
はじめに
一口馬主DBをご覧の皆さん、はじめまして!
現役一口馬主の税理士、山本憲明と申します。
これから「一口馬主の税金教室」として、皆さんが嫌いな(?)、税金のことについてお話ししていきますね。
「税金の話かぁ」って、思われましたか?そうなんです。税金って、とてもわかりにくいと思うんです。だから、皆さんに読んでいただくために、初めにひとつお約束をします。
その約束とは、
難しい専門用語はなるべく使いません
ということです。
この連載では、皆さんご自身で確定申告ができる知識を身につけて頂くことを目指していきますが、いきなり申告方法の説明から入っても、会社員の方などはなかなか理解しにくい部分があるのが日本の税金のしくみです。
まずは基礎の概念的なところから、丁寧に解説していきたいと思います。
税金は基本的にはすべて一緒!
さて、始めましょう。
いきなり「一口馬主の税金とは・・」と始めてしまってもいいのですが、まずは、一口馬主でなく、一般的な税金の話を
しましょう。
税金って、所得税とか相続税、消費税とかいろいろとありますが、
基本的にはみんな一緒で、1つの式であらわせます。その式とは、
( 収入 - 経費 )× 税率 = 税額
です。
収入というのは、入ってきた金額。皆さんの給料や、会社でいうと売上のお金です。
経費は、その収入をあげるために使ったもので、物の仕入れとか交通費とか交際費、家賃など支払ったものは経費になります。
そして、その収入から経費を引いたお金に対して、税金の率を掛けると、税金の金額が決まります。
「サラリーマンは経費が引けないじゃないか!」と言われそうですが、実は会社員も、「給与所得控除」という、「これくらい経費として認めてあげる!」と国が決めた経費が引かれて、税金が計算されているんです。
一口馬主の場合は?
では、一口馬主の場合はどうでしょうか?これも同じですよね。
まず「収入」は、賞金や出走手当などです。
そして、「経費」は、月々の会費、預託料、保険料などですね。
そして、それらの収入から経費を引いた金額に対して、税率が掛けられて、税金が決まります。
税率について厳密に言うと、「一口馬主の税金は、○%」と決まっているわけではなく、その人の他の収入(給料など)がいくらかによって、変わってきます。
給料などと合計した金額に対して、税率が掛けられて税金が決まるわけですね。
だから、「一口馬主の税率って、○%だよ!」と一概には言えないわけです。
今回は、まずはこの点を理解していただければ充分です。
次回から、ちょっとだけ難しい話も出てきますが、なるべくわかりやすく解説していきたいと思いますので、お付き合いください。