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実際にかかる費用は?

ここまでは仕組みや魅力を紹介してきましたが、いざ一口馬主を始めようとした際に、「会費やら維持費やら馬代金やら、結局いくらぐらいの費用がかかるのかがよく分からない」といった声を良く聞きます。ここでは、場面にわけて必要なコストを分かりやすく解説したいと思います。

「クラブ入会費用」(入会時)

文字通り、クラブに入会するために1回のみ支払う費用です。相場としては2万円前後となります。

「出資金」(出資時)

馬に出資する際に支払う出資費用、いわゆる馬の代金です。カタログや広告などで「一口○万円」と書かれている費用はこのことです。ほとんどのクラブで支払いには一括払いと分割払いがあり、分割支払いの場合でも自動車の購入のように金利がかかることは無く、逆に一括支払いの場合には、数%の割引を行うクラブもあります。

募集総額を募集口数で割った金額が1口あたり価格となります。
会員は1口単位で出資しますので、支払う金額は以下の通りとなります。

出資金 = 1口あたり価格 x 出資口数

初心者の方の中にはまれに、「一口○万円」は毎月かかるものだと誤解される方もいらっしゃいますが、あくまで出資時のみの費用になります。また、募集価格は売れ行きなどに関わらず、中途で変動することはありません。

一方、多くのクラブでは、先述の「一括割引」の他にも、何らかの割引制度があります。クラブにより異なりますが、次回出資時に使える割引ポイントが、出資時に出資金額の数%付与される「ポイント制度」、募集開始一定期間内の出資に対して割引を行う「早期割引」などが代表的なものです。詳細は各クラブのカタログでご確認ください。


「クラブ月会費」(毎月)

クラブに毎月支払う会費です。基本的には出資頭数に関わらず、会員一人あたり一律の金額が設定されており、相場としては3000円前後です。各種郵送物の送付や配当振込などで発生する経費の他に、日々の厩舎マネージメントや情報収集・管理業務、また競馬場での口取り付添いや、公式Webサイトや会報などでの会員向けのサービスなど、主に人件費で構成されるクラブの運営費に相当します。

一般的な投資ファンドでいえば運用管理費用、信託報酬といった費用が近く、また通常の馬主に置き換えると、現場を取り仕切るレーシングマネージャーの人件費に相当するといえるでしょう。会員が普段目にするような毎週の緻密なレポートや写真、動画などを、厩舎や牧場が自主的に上げてくれるような世界ではありませんので、ある程度の頭数の馬をスムーズに情報収集、運用管理するには、人手が必要になってきます。

このあたりは見えない部分なのでいまひとつピンとこないかもしれませんが、競馬マスコミのようにクラブもトレセンや競馬場、外厩で日々所属馬の取材や撮影、関係者とのコミュニケーションを行い、鮮度の高い情報を会員に届ける役割を担っています。いわばマスコミ業のような側面も持っている点が、一口クラブと一般的なファンド運用会社との大きな違いでもあります。


「馬維持費用」(毎月)

恐らく初心者の方にはこの費用がもっともわかりにくいと思われますが、一言で説明すると、「出資馬の毎月の生活費用」です。通常2歳1月からかかります。ざっくり平均50万円程度が口数に応じて分割請求される形になりますので、100口の馬なら一口あたり毎月およそ5000円の負担になります。人間に比べてずいぶん高い生活費だなあ、と感じられるかと思いますが、主に牧場、厩舎への預託費用などで構成されていますので、えさ代や場所代等の他に日々世話をしてくれる厩務員や、レースに使う体に仕上げてくれる調教助手の人件費なども含まれていると考えると分かりやすいでしょう。残念ながら競走馬は、自ら栄養価の高い食事を作ったり、自発的なトレーニングをしてくれることはありません。

出資馬の在厩場所(居場所)により、実費は毎月変動します。一般的には北海道の牧場にいる時よりも、外厩(トレセン近郊の育成牧場)にいる方が、また外厩よりもトレセンにいる時の方が人手がかかる分コストは上がります。また、牧場によってはもちろん、厩舎によっても預託料は異なり、レベルが高いと言われる牧場、厩舎ほど高い傾向にあります。ただし、2倍3倍違うといった差まではなく、最大1.5倍程度の違いです。

デポジットを初期に預かった上で実費を毎月清算して請求するクラブと、毎月の金額は固定して引退時などに清算するクラブに大別されます。なお、2歳になってから出資する場合は、出資時点までに発生した維持費は遡って支払う形になります。

2歳時から引退するまで毎月かかる費用になりますので、「馬代金分は稼いだ馬でも実は赤字だった」といったケースが聞かれるのはこの費用の存在があるからです。

もちろん、「一口クラブ馬だからかかる」という費用ではなく、実際の馬主などはお一人で上記の金額を毎月負担しているわけですから、やはり馬一頭を養うにはなかなかお金がかかりますね。世界的に見て日本の賞金体系は比較的高いレベルにあり、各種手当も手厚いといえるのですが、維持費もやや高い水準にあります。



「保険料費用」(年1回)

各クラブとも2歳以降、競走馬の生命保険に加入しますが、その費用が年1回請求されます。通常は募集価格の3%程度が出資口数に応じて請求されますので、こちらはわずかな費用といえます。


まとめ

[表・一口馬主にかかる費用]

入会時 ・入会金:3万円前後
出資時 ・出資代金:募集総額 ÷ 募集総口数 x 出資口数
(分割の際は概ね1年を上限に毎月払い)
年1回 ・保険料:募集金額の3%程度 ÷ 募集総口数 x 出資口数
(2歳以降)
毎月 ・会費:3000円前後
・維持会費:およそ50万 ÷ 募集総口数 x 出資口数


毎月の費用例

入会金や馬代の出資金はあらかじめ金額が確定しており、また出資金は分割払いもあることなどから資金計画は立てやすいかと思いますが、ここではそれ以外に月額で掛かってくるコストについて例をあげて整理したいと思います。

会費を各クラブ3000円、該当月の維持費用を50万円として、募集口数はクラブにより異なるため、出資口数と募集口数に応じたパターン例を、1口~5口出資の場合でシミュレーションしてみましょう。なお、出資頭数自体が月額費用に与える影響はありませんので、例えば3頭1口ずつでも、1頭に3口出資の場合でも、同じ3口出資分の費用となります。

[表・募集総口数別 月額費用例]
1口出資の場合
募集口数 40口 100口 200口 400口 500口
クラブ会費 3000円 3000円 3000円 3000円 3000円
馬維持費x1口 12500円 5000円 2500円 1250円 1000円
月額合計 15500 8000 5500 4250 4000

3口出資の場合
募集口数 40口 100口 200口 400口 500口
クラブ会費 3000円 3000円 3000円 3000円 3000円
馬維持費x3口 37500円 15000円 7500円 3750円 3000円
月額合計 40500 18000 10500 6750 6000

5口出資の場合
募集口数 40口 100口 200口 400口 500口
クラブ会費 3000円 3000円 3000円 3000円 3000円
馬維持費x5口 62500円 25000円 12500円 6250円 5000円
月額合計 65500 28000 15500 9250 8000

上記のように、クラブ会費は出資口数にかかわらず固定費となり、馬維持費は出資口数に応じて変動する変動費になります。

出資馬が稼働しているときも稼働していない時も上記のお金は発生しますので、この金額をご自身の趣味に費やせる、無理の無い範囲内に留めることが、一口馬主を長く楽しむコツの一つともいえるでしょう。

維持費で無理をしていると、状況によっては余計なストレスを抱え込み、楽しめるものも楽しめなくなってしまうケースが起こりえます。捕らぬ狸の皮算用ではありませんが、高額賞金を当てにして強気の予算を組むことはお勧めできません。

ちなみに後で「出資馬選択のポイントは?」でも説明しますが、1口、つまり1頭だけで楽しむということはなかなか難しい世界です。慣れてくると平均5頭程度の現役馬を持つことになる方が多いため、頭数が増えてきた際のコストで考えた方がいいでしょう。もっとも現役馬が5頭程度になると、平均すると月2走以上はしてくれる計算になるため、故障馬が集中発生でもしない限りは、賞金手当は何かしら毎月入ってくるという前提でも差し支えありません。

また、配当金がご自身の金銭感覚から「安すぎる」と感じてしまう場合は、それはそれで出資比率がマッチしていないと言えますので、この辺りは上記のポイントを抑えた上で、あとは実際に運用を行いながら、ご自身にとって最適な募集口数、出資口数のバランスを探ってみてください。