第6回 源泉徴収された所得税の行方は?
前回は、一口馬主における「
源泉税」のお話をしました。
愛馬がレースで賞金を獲得した際に、JRAからクラブ法人、クラブ法人から愛馬会法人、愛馬会法人から個人へと、賞金や配当が支払われるたびに、そこから源泉税が引かれていますよ、というお話でしたね。

しかし、これらの源泉税、全てがそのまま引かれたままになってしまうことは基本的にありませんので、今回は源泉で徴収されてしまったお金の行方を解説したいと思います。
クラブにより異なるJRA源泉税、クラブ法人源泉税の精算方法
まず、上図
1)JRA源泉税、及び
2)クラブ法人源泉税ですが、実はクラブ毎に対応方法が異なり、それぞれのクラブ独自のルールで運用されています。個々のクラブについてはここでは割愛させて頂きますが、概ね以下の3パターンに大別されます。
| A | 賞金分配時に毎回クラブが源泉税分を立て替えて分配(会員視点では源泉徴収なし) |
| B | クラブが国から還付(払いすぎた税金を戻してもらうこと)を受けた後、会員に年次(あるいは引退時)分配する |
| C | 分配しない |
|
現在はBが一番多いパターンかと思いますので、一般的と言えるでしょうか。一口馬主の皆さんの立場で考えると、Aが最良で続いてB、Cという形になるかと思います。但し、2)クラブ法人源泉税についてはCのパターンは無く、どのクラブでもAあるいはBの方法で分配されているはずです。ご自分のクラブがどれに該当するかは規約を読めば分かるはずですので、気になる方は調べてみてください。
また、各源泉税については、レースごとに概算で何%かを引かれるのですが、厳密には年間でトータルした賞金及び経費から最終的な税額を計算し、その税額と引かれた源泉税のトータルを比較して還付額が算出される形になります。(現実にはあまり無いかと思いますが、この計算により還付ではなく追加で徴収となる可能性もあります)
確定申告をしなければ返ってこない愛馬会源泉税
最後に残った、3)愛馬会源泉税、つまりクラブから会員の皆さんに配当が支払われるときに引かれる源泉税ですが、この最後の源泉税についてのみは、会員それぞれの所得などに応じて処理が変わってくるため、クラブ側では還付の手続きは行なえません。
しかし、約20%も一律で引かれてしまっているということは、引かれ過ぎている可能性がありますので、個人個人で確定申告をすれば、還付(税金が返ってくる)される可能性もあります。
確定申告で返ってくるケース
では、どのような場合に返ってくるのでしょうか?
一言で説明すると、一律約20%を源泉徴収されていますので、一口の所得(利益)が0円以下の場合、あるいはご自身の所得について 20%より所得税の税率が低い場合(課税所得が695万円、年収として約900万円以下の人です)については、確定申告をすれば税金が返ってくる計算になります。
このように、何度も源泉税が引かれるといっても、最終的には、稼ぎ(所得)に相応しい金額を税金として支払うことになります。
これまであまり気にされてなかった方も、来年は、ぜひ「確定申告」にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。今後この連載でも具体的な方法などを詳しく解説していきます。