レポートNo.096 |
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一口馬主による年間騎手評価ランキング【2023年度】
今年も早いもので、12月28日をもってすべての中央競馬日程が終了しました。今回は年末恒例企画として、当サイトユーザーの皆さまによる、騎手評価の年間集計ランキングをお届けします。
クラブ馬 2023年度総獲得金トップ3
騎手ランキングの前に、せっかくの年末企画ということもあり、例年通りクラブ馬の本年獲得金トップ3を紹介しておきたいと思います。
本賞金の他にも、海外賞金や各種手当・褒賞金などもすべて含めた、総獲得金でのランキングです。なにより収益が期待されるクラブ馬ですから、トップはいわば「年度代表クラブ馬」と言っても差し支えないでしょう。
10億円を超える異次元の戦いを制して2023年度クラブ馬総獲得金第1位に輝いたのは、昨年に続いて イクイノックスでした!
出走は昨年同様4戦のみですが、獲得金は約8億円から2倍以上に大幅アップ。中でもドバイシーマクラシックとジャパンカップの2戦だけで、褒賞金ボーナスなども含めると計12億円以上を獲得した計算となります。
ジャパンカップには凱旋門賞をはじめ、さまざまな海外の大レースがボーナス対象として設定されていますが、開催時期や日本馬の適性などを考慮すると、ドバイシーマクラシックとの組み合わせが現実的に達成できる最適解として示されたのではないでしょうか。
2位にはサウジカップでの劇的勝利で13億円超を稼いだ パンサラッサ。その時点で今年の1位は早くも決まったものと思われましたが、10億超えホースが他にも出現するという異例の年でした。海外挑戦にはリスクも付きまといますが、高額賞金レースの増加や最近の円安効果もあり、同馬の活躍は名誉だけでなく「稼ぐために遠征する」という選択肢をあらためて見直すきっかけになったのではないでしょうか。
3位には3冠牝馬 リバティアイランド。3冠ボーナスに加え、ジャパンカップ2着で賞金を上積みし、7億円超を獲得です。ちなみにジャパンカップは2着でも本賞金2億円。オークスの優勝賞金1億5千万を大きく上回っています。
本賞金の他にも、海外賞金や各種手当・褒賞金などもすべて含めた、総獲得金でのランキングです。なにより収益が期待されるクラブ馬ですから、トップはいわば「年度代表クラブ馬」と言っても差し支えないでしょう。
2023年度 クラブ馬 総獲得金トップ3
順位 | 馬名 | 性/齢 | 2023年度総獲得金 |
---|---|---|---|
1 | イクイノックス | 牡4 | 17億1,836万円 |
2 | パンサラッサ | 牡6 | 13億3,851万円 |
3 | リバティアイランド | 牝3 | 7億7,285万円 |
※総獲得金には本賞金の他に各種手当・奨励金含む。海外賞金は円換算して合算。
10億円を超える異次元の戦いを制して2023年度クラブ馬総獲得金第1位に輝いたのは、昨年に続いて イクイノックスでした!
出走は昨年同様4戦のみですが、獲得金は約8億円から2倍以上に大幅アップ。中でもドバイシーマクラシックとジャパンカップの2戦だけで、褒賞金ボーナスなども含めると計12億円以上を獲得した計算となります。
ジャパンカップには凱旋門賞をはじめ、さまざまな海外の大レースがボーナス対象として設定されていますが、開催時期や日本馬の適性などを考慮すると、ドバイシーマクラシックとの組み合わせが現実的に達成できる最適解として示されたのではないでしょうか。
2位にはサウジカップでの劇的勝利で13億円超を稼いだ パンサラッサ。その時点で今年の1位は早くも決まったものと思われましたが、10億超えホースが他にも出現するという異例の年でした。海外挑戦にはリスクも付きまといますが、高額賞金レースの増加や最近の円安効果もあり、同馬の活躍は名誉だけでなく「稼ぐために遠征する」という選択肢をあらためて見直すきっかけになったのではないでしょうか。
3位には3冠牝馬 リバティアイランド。3冠ボーナスに加え、ジャパンカップ2着で賞金を上積みし、7億円超を獲得です。ちなみにジャパンカップは2着でも本賞金2億円。オークスの優勝賞金1億5千万を大きく上回っています。
2023年騎手騎乗評価ランキング
それでは、いよいよ2023年度の騎手評価ランキングの発表に移りたいと思います。採点投票に参加いただいた皆さまにはこの場を借りてお礼申し上げます。コロナ禍で思わぬ活況を呈した一口馬主界隈ですが、今年もおかげさまで当サイトのご利用者数は増加を続け、この採点投票数もまた一段階ボリュームを増しています。
投票数が増えながらも採点の分布に大きな変動はなく、今年も全採点の平均値はちょうど中央の3に近しい「3.001」でした。昨年から0.02ほど上昇した程度で、この数値は毎年ほぼ一定で安定しています。皆さまに冷静かつ客観的な評価をしていただいている証と言えるでしょう。
一口馬主は一般的な馬券ファンとは異なり、出資馬のおよその能力や性格、強み・弱み、さらには臨戦過程や仕上がり具合などをよく把握した上で、レースでは出資馬とその鞍上の一挙一動に集中して観戦し、時にはレース終了後もパトロール動画を何度も見返してレースぶりを再確認します。そうした「深い」評価を1レース1騎手単位で集計し、年間万単位で積み上がるこのランキングの信頼性も、ボリュームの増加とともにますます高まっていると考えられます。
2023年度を通じて多くの一口馬主を魅了したのは、はたしてどの騎手でしょうか。
投票数が増えながらも採点の分布に大きな変動はなく、今年も全採点の平均値はちょうど中央の3に近しい「3.001」でした。昨年から0.02ほど上昇した程度で、この数値は毎年ほぼ一定で安定しています。皆さまに冷静かつ客観的な評価をしていただいている証と言えるでしょう。
一口馬主は一般的な馬券ファンとは異なり、出資馬のおよその能力や性格、強み・弱み、さらには臨戦過程や仕上がり具合などをよく把握した上で、レースでは出資馬とその鞍上の一挙一動に集中して観戦し、時にはレース終了後もパトロール動画を何度も見返してレースぶりを再確認します。そうした「深い」評価を1レース1騎手単位で集計し、年間万単位で積み上がるこのランキングの信頼性も、ボリュームの増加とともにますます高まっていると考えられます。
2023年度を通じて多くの一口馬主を魅了したのは、はたしてどの騎手でしょうか。
総合ランキング
ここからは例年同様、「表ランキング」と「裏ランキング」をそれぞれ分けてお届けしていきます。
まずは「表」である、「全レースの採点平均値」に基づくランキングです。このランキングでは、細かいことは抜きにして、各騎手が今年どれだけ多くの一口馬主を「納得させる」騎乗をしてくれたのか、端的にわかるデータとなっています。
なお、ランク対象は毎年30人前後となるよう、クラブ馬騎乗レース数、頭数、採点者数など、一定の数値基準を年度ごとに設けており、今年はちょうど30人の騎手が基準を満たしました。
昨年は川田将雅騎手が3.7点を超える、他を寄せ付けない圧倒的な強さで2連覇を果たしましたが、3連覇なったかにまずは注目したいところです。
それでは2023年度のランキングをご覧ください。
2023年度の総合ランキングは、C.ルメール騎手が川田騎手との激戦を制し、2020年以来3年ぶりに首位に輝きました!
当ランキング創設以来、常に首位争いを繰り広げてきたルメール騎手ですが、昨年はまさかの5位に転落。しかし今年は見事に巻き返し、評価点3.62は当ランキングにおけるルメール騎手自身のレコードであり、高い評価を集めて返り咲きました。クラブ馬騎乗回数も340を超え断トツのトップであり、名実ともに今年もっとも一口馬主を魅了した騎手と言えるでしょう。
昨年はクラブ馬勝率が.227と同騎手としては低いと言える水準でしたが、今年は.270と以前の高水準に復活。やはり「鞍上ルメール騎手」に出資者が求めるのは「勝利」の2文字であるということが、あらためてこの評価からもわかります。
クラブ馬での大舞台での勝利も多く、絶対王者としてプレッシャーがかかる中、最高のパフォーマンスを引き出したイクイノックスはもちろん、菊花賞のドゥレッツァやエリザベス女王杯のブレイディヴェーグ、最後はホープフルSのレガレイラと、クラブ馬でのG1勝ちは7勝でこれは自己最多タイ。馬の特性に合わせて逃げ差し変幻自在の、記憶に残る騎乗が多かった1年でもありました。
やはりノーザン系3クラブの騎乗が多くを占めますが、中でも最多勝利を挙げているのはキャロットCとのタッグ。26勝を挙げ、勝率は驚異の36%超えを記録しました。
まずは「表」である、「全レースの採点平均値」に基づくランキングです。このランキングでは、細かいことは抜きにして、各騎手が今年どれだけ多くの一口馬主を「納得させる」騎乗をしてくれたのか、端的にわかるデータとなっています。
なお、ランク対象は毎年30人前後となるよう、クラブ馬騎乗レース数、頭数、採点者数など、一定の数値基準を年度ごとに設けており、今年はちょうど30人の騎手が基準を満たしました。
昨年は川田将雅騎手が3.7点を超える、他を寄せ付けない圧倒的な強さで2連覇を果たしましたが、3連覇なったかにまずは注目したいところです。
それでは2023年度のランキングをご覧ください。
2023年度 クラブ馬騎乗評価ランキング
【総合版】
【総合版】
採点 順位 |
騎手名 | 所属 | 採点平均 | クラブ馬 勝率 |
順位前年比 |
---|---|---|---|---|---|
1 | C.ルメール | 西 | 3.62 | .270 | ↑4 |
2 | 川田将雅 | 西 | 3.56 | .270 | ↓1 |
3 | 武豊 | 西 | 3.35 | .184 | → |
4 | 坂井瑠星 | 西 | 3.17 | .126 | ↑5 |
5 | 横山武史 | 東 | 3.16 | .121 | ↑2 |
6 | 松山弘平 | 西 | 3.14 | .154 | → |
7 | 西村淳也 | 西 | 3.10 | .083 | ↑7 |
8 | 北村宏司 | 東 | 3.03 | .136 | - |
9 | 戸崎圭太 | 東 | 3.02 | .174 | ↑3 |
10 | M.デムーロ | 西 | 3.01 | .054 | ↓8 |
11 | 佐々木大輔 | 東 | 3.00 | .061 | - |
12 | 吉田隼人 | 東 | 3.00 | .085 | ↓2 |
13 | 津村明秀 | 東 | 2.98 | .116 | ↑7 |
14 | 鮫島克駿 | 西 | 2.90 | .096 | ↑13 |
15 | 石川裕紀人 | 東 | 2.86 | .077 | ↑4 |
16 | 横山和生 | 東 | 2.84 | .130 | ↓8 |
17 | 岩田望来 | 西 | 2.82 | .106 | ↑12 |
18 | 団野大成 | 西 | 2.82 | .073 | ↓2 |
19 | 内田博幸 | 東 | 2.81 | .086 | ↑7 |
20 | 幸英明 | 西 | 2.80 | .060 | ↑10 |
21 | 菅原明良 | 東 | 2.79 | .073 | → |
22 | 和田竜二 | 西 | 2.79 | .030 | ↓5 |
23 | 永島まなみ | 西 | 2.78 | .114 | - |
24 | 松若風馬 | 西 | 2.78 | .043 | ↓11 |
25 | 三浦皇成 | 東 | 2.67 | .030 | ↓10 |
26 | 北村友一 | 西 | 2.63 | .114 | - |
27 | 藤岡康太 | 西 | 2.63 | .050 | ↓4 |
28 | 松岡正海 | 東 | 2.56 | .072 | - |
29 | 斎藤新 | 西 | 2.55 | .025 | ↓5 |
30 | 永野猛蔵 | 東 | 2.51 | .029 | ↓2 |
採点平均:各レースの騎乗評価を統計処理した数値。同数値は小数3桁以下で決定。
2023年度の総合ランキングは、C.ルメール騎手が川田騎手との激戦を制し、2020年以来3年ぶりに首位に輝きました!
当ランキング創設以来、常に首位争いを繰り広げてきたルメール騎手ですが、昨年はまさかの5位に転落。しかし今年は見事に巻き返し、評価点3.62は当ランキングにおけるルメール騎手自身のレコードであり、高い評価を集めて返り咲きました。クラブ馬騎乗回数も340を超え断トツのトップであり、名実ともに今年もっとも一口馬主を魅了した騎手と言えるでしょう。
昨年はクラブ馬勝率が.227と同騎手としては低いと言える水準でしたが、今年は.270と以前の高水準に復活。やはり「鞍上ルメール騎手」に出資者が求めるのは「勝利」の2文字であるということが、あらためてこの評価からもわかります。
クラブ馬での大舞台での勝利も多く、絶対王者としてプレッシャーがかかる中、最高のパフォーマンスを引き出したイクイノックスはもちろん、菊花賞のドゥレッツァやエリザベス女王杯のブレイディヴェーグ、最後はホープフルSのレガレイラと、クラブ馬でのG1勝ちは7勝でこれは自己最多タイ。馬の特性に合わせて逃げ差し変幻自在の、記憶に残る騎乗が多かった1年でもありました。
やはりノーザン系3クラブの騎乗が多くを占めますが、中でも最多勝利を挙げているのはキャロットCとのタッグ。26勝を挙げ、勝率は驚異の36%超えを記録しました。
2位 川田将雅騎手は、わずか0.06ポイントの差で惜しくも3連覇を逃しました。 …
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一口馬主による2023年度 平均騎乗評価ランキング発表、2023年度クラブ総獲得金TOP3も
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