2026-10-18現在データ
HOME > ノウハウ読み物 > 新馬戦で勝ち負けできる基準調教タイム【一口データ研究室】
一口データ研究室
気になるテーマをデータで深く分析する、一口馬主ライフに役立つレポート集
-連載中-
レポートNo.011 |

新馬戦で勝ち負けできる基準調教タイム [2025年秋改訂版]

本レポートでは、新馬の追い切り時計と結果の関係、およびさらに踏み込んで、各主要調教コースごとの、新馬戦で勝ち負けが期待できる基準タイム・パターンを明らかにしていきます。

※基準タイムのみ確認される方は以下のショートカットをご利用ください
[各基準タイムショートカット]
栗東-坂路 | 栗東-CW
美浦-W | 美浦-坂路


ご存知の通り、どの競走馬も1歳夏から秋にかけて馴致を開始し、育成牧場での鍛錬を経て、おおむね2歳春以降にトレセンに入厩します。まずはゲート試験に合格した後、馬によっては短期放牧で休養を挟んでから、いよいよ本格的な追い切りを重ねてデビューしていくという流れになります。

一口馬主の視点で見た場合、育成牧場時代は乗り味や性格など定性的な評価こそありますが、速い時計はどんなに進めてもせいぜい13-13程度ですので、まだ能力が明らかになるという段階にまでは至りません。もちろん、デビューしてしまえばある程度の能力は判明するわけですが、デビュー前に一口馬主の一喜一憂が発生するのは、やはり追い切り時計という定量的なデータが出始めてからだと言えるでしょう。

第9回で新馬戦の結果から将来的な成績を予測する分析を行いましたが、今回はさらにその前の段階の追い切り時計から、新馬戦の結果、つまりおよその能力を予測する形となります。

既出走馬については、馬や厩舎ごとにさまざまな臨戦・仕上げ過程があるため、調教タイムと結果が素直に連動しないことが多く、調教のみで結果を予想するのは至難の業です。ところが新馬の場合は、どの馬も厩舎も仕上げ過程は似通っており、また出走馬の実力差も他のクラス以上に大きいため、調教タイムと着順の相関は比較的高くなりやすい傾向にあります。

新馬戦の追い切りコース傾向

各論に入る前に、まずは最近の新馬戦の追い切りコースの傾向を見ておきましょう。以下は、本年の栗東と美浦における新馬戦の最終追い切りコースを、それぞれ割合で示したものです。
栗東では坂路が3ポイント上昇して64%。これは過去最高タイの数値となります。CWは前年変わらずで、坂路とCWで全体の95%を占めています。



美浦では2023年に坂路の大規模改修が行われてから2年が経ちました。その坂路のシェアは前年より2ポイント増加して25%。リニューアル直前の28%に迫る水準まで回復してきましたが、Wコースが引き続き約7割を占める、圧倒的なシェアを誇っています。


このように、東西とも坂路とウッドコースで新馬追い切りの95%近くを占めるため、今年もこの4コースにフォーカスして分析していきます。

新馬戦の追い切り時計と着順の関係

各コース別の分析に入る前に、まずは追い切り時計と新馬戦の着順がどこまで相関するのか、データで確認しておきましょう。

以下は、栗東の坂路コースで新馬戦の最終追い切りを行った馬をサンプルとして、新馬戦の着順ごとに全体時計の中央値をあらわしたグラフになります。なお、馬なりかつ一定よりも遅いタイムでの最終追い切りの場合、1週前や日曜に本追い切りを行っている可能性が高いため、集計からは除外しています。

中央値とは、全体を順に並べた場合にちょうど中央に来る値のことで、追い切り時計のように突出して速いタイムや遅いタイムが混在する母集団を分析する上では、平均値よりも相応しい指標となります。

また、グラフは分かりやすいように、縦軸は降順、つまり追い切り時計が速いほど上に位置するように表記しています。
グラフはおおむね右肩下がり気味ではありますが、ところどころで上に行ったり下に行ったりと、不安定なかたちが見て取れます。

実は、今回の集計では以前よりも坂路の全体時計と新馬戦着順の相関は薄くなっており、全体時計は従来以上に参考にはならない状況となっています。

続いては、坂路ラスト2F・1Fの時計と着順の相関も見ておきましょう。 …
本レポートは、プレミアム会員登録でご覧いただけます。
全文4349文字 (現在1634文字まで表示)
新馬戦の追い切りコース傾向 / 追い切り時計と新馬戦の着順の関係 / 【栗東】坂路コース / 【栗東】CWコース / 【美浦】Wコース / 【美浦】坂路コース

プレミアム会員ご案内
すでにプレミアム会員の方は ログイン してご覧ください
前後の記事
第11回 新馬戦で勝ち負けできる基準調教タイム
一口データ研究室
2026年クラシック世代「クラブ3冠」ランキング 【2026年版】2歳新種牡馬:初年度8月時点の通信簿 「ダートの牝馬」は本当に厳しいの? 主要種牡馬のインブリードクロス事情&ポイント解説 ブレイク直前!若手調教師名鑑2026 「遅生まれ」でも活躍する可能性が高い馬の条件は? 5つの適性タイプから読み解く全クラブガイド 1歳下に全きょうだいがいる馬は、活躍する可能性が高い? 2026年度のJRA賞金・ルール変更を読み解く 【2025年度】 年間騎手評価ランキング 条件馬が重賞馬に昇り詰めるためのタイムリミット [更新]新馬戦勝ち負け基準タイム2025 2025年クラシック世代「クラブ3冠」ランキング 【2025年版】2歳新種牡馬:初年度8月時点の通信簿 募集時の人気と成績の関係【2025年版】 あるとうれしい「いまどきのインブリードクロス」ランキング 「狙い目がわかりやすい中堅種牡馬」7選 「母芝馬」vs「母ダート馬」どちらが走る? 春トライアルのローテ改編にみるいまどきの「王道ローテ」 競走カテゴリ別「理想的な馬体重」のめやす 2025年度のJRA賞金・ルール変更を読み解く 【2024年度】 年間騎手評価ランキング 投資回収のための目標クラスと募集価格の関係 [更新]新馬戦勝ち負け基準タイム2024 2024年クラシック世代「クラブ3冠」ランキング 【2024年版】2歳新種牡馬:8月時点の通信簿 ダートでつぶしが効く種牡馬、効かない種牡馬 大物が出やすい募集価格に変化の兆し? 牝馬(の方)が得意な厩舎7選 母と同じ厩舎に預託される馬の活躍可能性 「左後一白の馬は走る」は本当? ダート3冠への出走条件から考える「今後のダート馬出資戦略」 未勝利続戦馬の「解放元年」 【2023年度】 年間騎手評価ランキング 春クラシック切符をつかむための「勝ち上がり期限」 [更新]新馬戦勝ち負け基準タイム2023 2023年クラシック世代「クラブ3冠」ランキング 2歳新種牡馬:初年度8月終了時点の通信簿 ブレイク直前!若手調教師名鑑2023 「空胎明けの仔は走る」は本当? 2023年に覚えておきたい「次世代ニックス」10選 「未勝利善戦マン」が出世する可能性は? ブラックタイプで確認すべき「近親活躍馬」の優先順位 「早生まれ」のクラシック活躍可能性【2023年度版】 2023年度のJRA賞金・ルール変更を読み解く 【2022年度】 年間騎手評価ランキング 中央から地方に移籍してどこまで稼げる? [更新]新馬戦勝ち負け基準タイム2022 2022年クラシック世代「クラブ3冠」ランキング 2022年クラブ別出資攻略ガイド 【vol.4】 2022年クラブ別出資攻略ガイド 【vol.3】 2022年クラブ別出資攻略ガイド 【vol.2】 2022年クラブ別出資攻略ガイド 【vol.1】 サンデーサイレンスのクロス効果はどこまで本物? クラブ馬の「3勝クラスの壁」について考える 出資馬が「障害入り」したときに知っておくべきポイント 2022年度のJRA賞金・ルール変更を読み解く 【2021年度】 年間騎手評価ランキング 馬名応募のクラブ別傾向と対策 2021 [更新]新馬戦勝ち負け基準タイム2021 2021年クラシック世代「クラブ3冠」ランキング 「初仔」出資時に注意すべきポイントと狙い目 ポスト・ディープインパクト時代の出資戦略 厩舎の「距離適性」はどこまで重要か 「馬が買えない時代」のクラブ掛け持ち戦略【後編】 「馬が買えない時代」のクラブ掛け持ち戦略【前編】 「3アウト」から復活する馬の可能性 去勢は本当に効果があるのか検証する 「3歳3月新馬戦廃止」の影響を考える 【2020年度】 年間騎手評価ランキング 未勝利のまま中央で続戦する馬の可能性 [更新] 新馬戦の追い切り傾向の変化 2020年クラシック世代「クラブ3冠」ランキング 輸入繁殖産駒、国別の成績傾向と対策 輸入繁殖産駒の躍進と国別ランキング 募集価格1000万円台馬の活躍可能性を考える 母父サンデーサイレンス系の攻略辞典 母父キングカメハメハVS母父ディープインパクト クラブ馬の「東西格差」はどこまである? ダートの大物を引き当てる難易度と出資時ポイント 「京都競馬場長期休止」で笑う種牡馬、泣く種牡馬 【2019年度】 年間騎手評価ランキング 馬券回収率の高いクラブ、低いクラブは? [更新] 新馬戦の追い切り傾向の変化 親の健康から産駒の健康を予測する クラブ馬でクラシックを狙うための傾向と対策 出資馬が毎週出走するには、何頭必要? 短距離系種牡馬はお買い得? 新規開業調教師への出資時ポイント 「超高額馬」のコストパフォーマンス 調教師定年転厩の影響&再生が得意な厩舎 転厩の効果とクラブ別転厩傾向 JRAの賞金手当は今後も増える? 【2018年度】 騎手評価ランキング 好不調の波が大きいクラブ、安定したクラブ [更新] 新馬戦の追い切り傾向の変化 クラブ馬の募集価格の推移と傾向 入厩前の手術による影響は? 「お買い得」な種牡馬の世代は? 新種牡馬の検討において注意すべき世代 新種牡馬は2年目産駒が狙い目? 種牡馬の年齢と産駒の成績の関係 未勝利戦デビューする馬の可能性 外国産馬の出資における傾向と対策 外国産馬の歴史と現在 【2017年度】 騎手評価ランキング [更新] 新馬戦の追い切り傾向の変化 地方転出→中央復帰馬が活躍する条件 重賞馬の下、全兄弟と半兄弟の違いは? 兄、姉が重賞馬のコストパフォーマンス 管囲が細いと故障も増える? 意外と知らない?「測尺」の基本 募集時の人気と成績の関係 エリート条件馬の選びかた 条件馬のままで、どこまで稼げる? 牡馬vs牝馬 コストパフォーマンス比較 【2016年度】 騎手評価ランキング 【クラブ別】馬名応募の傾向と対策 新馬戦で勝ち負けできる基準調教タイム 母の競走成績と繁殖成績の関係 新馬戦の結果で将来はどこまで決まる? 早期入厩・早期デビューは良いこと? 馬体重と適性、デビュー時期、故障の関係 馬体重(馬格)と成績との関係 インブリード vs アウトブリード 芝馬とダート馬のコストパフォーマンス 父と同じ毛色の仔は走る? 母の年齢考察 ~母高齢や初仔は? 早生まれ、遅生まれは良い?悪い?
(連載中)
著者
一口馬主DB 編集部