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2020-07-11現在データ
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レポートNo.011 |

新馬戦で勝ち負けできる基準調教タイム[2019年秋改訂版]

本レポートでは、読者の方からのご要望に基づきまして、新馬の追い切り時計と結果の関係、そしてそこからさらに踏み込んで、各調教コースごとの、新馬戦で勝ち負けが期待できる基準タイム、パターンを明らかにしていきます。(データのみ確認される方は以下のショートカットをご利用ください)
[各基準値ショートカット]
栗東-坂路 | 栗東-CW | 美浦-W | 美浦-坂路


ご存じの通り、どの競走馬も1歳秋頃より、馴致から育成牧場での調教を経て、2歳春以降にトレセンに入厩します。入厩後、まずはゲート試験を合格した後、馬によっては短期放牧で休養を挟んだのち、いよいよ本格的な追い切りを重ねてデビューしていくという流れになります。

一口馬主の視点で見た場合、育成牧場時代は、乗り味や性格など、定性的な評価こそありますが、速い時計はどんなに進めてもせいぜい13-13程度ですので、まだ能力が明らかになるという段階にまでは至りません。もちろん、デビューしてしまえば、ある程度の能力は判明するわけですが、レース前に一口馬主の一喜一憂が発生するのは、やはり追い切り時計という、定量的なデータが出始めてからだと言えるでしょう。

第9回で、新馬戦の結果から将来的な成績を予測する分析を行いましたが、今回はさらにその前の、追い切り段階から新馬戦の結果、つまりおよその能力を予測する形となります。

新馬戦の追い切りコース傾向

各論に入る前に、まずは最近の新馬戦の追い切りコースの傾向を見ておきましょう。以下は、美浦と栗東それぞれの、新馬戦最終追い切りコースを、それぞれ割合で示したものです。
栗東では、やはり坂路が全体の5割以上を占め最も多く、続いてはCWコースが4割弱と、この2コースで引き続き全体の90%以上と、圧倒的なシェアを占めています。ここ数年、CWがじわじわと拡大を続けていましたが、今回は3%ポイントほど減らし、代わりに坂路が2%ポイントほど盛り返した形となりました。

また、少し目を引いたのは、ここでは「その他」に分類している芝コースで、比率自体は4%と前回より1%ポイントアップ程度ですが、新馬勝ち馬に限ると8%のシェアとなりました。経年で見ると、2%->5%->6%->8%と着実に上昇しており、今後の推移にも注目してみたいと思います。



一方の美浦では、より大きな変動がありました。ウッド(W)コースが10%ポイントほどシェアを減らし、坂路コースが10%ほど増やしました。これは、2019年7月から8月までWコースとダート(D)コースの入れ替え改修工事の影響で、Wコースが2カ月間使えなかったことによります。つまり単純に、Wコース閉鎖の間は、坂路コースが代替として使われたと言えるでしょう。既に改修は終了しており、コースが移動したことによる、Wコースの時計の変化も発生していますので、後ほど見ていきたいと思います。




さて、見ての通り、両トレセンとも、上位2つのコースが圧倒的なシェアを占めており、それ以外のコースではサンプルも少なく、信頼できる統計値を出すことが難しいため、本レポートではこの4つのコースを詳しく分析していきたいと思います。

追い切り時計と新馬戦の着順の関係

それぞれのコース別の分析に入る前に、まずは追い切り時計と新馬戦の着順が、どこまで相関するのかを、データで俯瞰しておきましょう。

以下は、栗東の坂路コースで、新馬戦の最終追い切りを行った馬をサンプルとして、新馬戦の着順ごとの、全体時計の中央値をあらわしたグラフになります。なお、馬なりでの最終追い切りの場合、1週前や日曜に本追い切りを行っている可能性が高いため、例外として除いています。

中央値とは、全体を順に並べた場合に、ちょうど中央に来る値のことで、追い切り時計のように、突出して速いタイムや遅いタイムが混在する母集団を分析する上では、平均値よりも直感的に分かりやすい指標となります。

またグラフは分かりやすいように、縦軸は降順、つまり追い切り時計が速いほど、上に位置するように表記しました。
見ての通り、やや波はありますが、グラフは右肩下がりの傾向となっており、新馬戦の着順が良かった馬ほど追い切り時計が速い、またその逆も言えるという相関がみられます。特に、3着と4着の間に大きな落差があることが読み取れ、54.0秒を切れるかどうかが、3着入着までの一つの目安と言えるでしょう。


上記は全体時計でしたが、続いてはラスト2Fと1Fの時計でも見ておきましょう。 …
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全文5390文字 (現在1878文字まで表示)
新馬戦の追い切りコース傾向 / 追い切り時計と新馬戦の着順の関係 / 【栗東】坂路コース / 【栗東】CWコース / 【美浦】Wコース / 【美浦】坂路コース

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著者
一口馬主DB 編集部