2021-06-12現在データ
HOME > ノウハウ読み物 > 芝馬とダート馬のコストパフォーマンス【一口データ研究室】
一口データ研究室
気になるテーマをデータで深く分析する、一口馬主ライフに役立つレポート集
-連載中-
レポートNo.004 |

芝馬とダート馬のコストパフォーマンスを考える

日本ではあくまで芝路線が主役。ただし…

今回は、レース体系における「芝路線」と「ダート路線」について、一口馬主の視点から考察していきたいと思います。

ご存じのように、日本の中央競馬においては、あくまで芝のレースが主役です。クラシック競走はすべて芝コースで行われ、以下のように重賞レース、G1レースの数においても、一目瞭然の差があります。


ダート路線の重賞競走数は、地方交流重賞を含めても、芝の半分に満たない数です。イメージ通りに芝偏重とはいえ、数字で見るとあらためて非常に大きな差があるということが分かります。重賞やG1の夢を見るには、芝で活躍できそうな馬への出資が近道といえるでしょう。

一方のダート路線を歩む馬はどうでしょうか。たとえば、歴代クラブ馬の獲得賞金ランキング上位10頭を見てみると、4頭のダート馬がランクインしています。

歴代クラブ馬 獲得賞金ランキングTOP10
獲得賞金 募集価格 活躍路線
1 ジェンティルドンナ 17億2,602万 3,400万
2 オルフェーヴル 15億7,621万 6,000万
3 ブエナビスタ 14億7,887万 4,000万
4 ヴァーミリアン 11億6,861万 2,400万 ダート
5 タップダンスシチー 10億8,422万 3,000万
6 エスポワールシチー 10億2,320万 1,200万 ダート
7 ステイゴールド 10億1,910万 3,800万
8 タイムパラドックス 9億7,787万 2,800万 ダート
9 ブルーコンコルド 9億7,781万 2,520万 ダート
10 ロードカナロア 9億4,092万 2,625万
2016/3現在


これら4頭に共通しているのは、募集価格が比較的安かったことで、回収率も総じて高いことです。もちろんこれは一握りのトップホースの事例ですが、本稿では芝とダート路線における傾向の違いを、おもにコストパフォーマンスを中心に探っていきたいと思います。

芝とダートのレース体系

本題に入る前に、まずはもう少し、中央競馬における芝とダートの競走体系を俯瞰していきましょう。

冒頭では重賞レース数を比較しましたが、続いてはレース総数と賞金総額で比較してみます。
芝が主役の中央競馬としては意外とも言えますが、実は中央競馬における芝とダートの競走数は毎年ほぼ同数、つまり約50%:50%となっています。

一方で、賞金総額においては芝とダートは、約60%:40%の比率で芝レースの方が多く配分されており、この比率も毎年ほぼ一定です。

レース数が同じであるにも関わらず、賞金総額でこれだけの差が付くということは、冒頭の重賞数の差以外にも、クラス毎にも傾向があると考えられます。

全体では芝ダートはほぼ同じレース数でしたが、クラス別で見ると、メリハリのある構成になっていることが分かります。

ボリュームゾーンである未勝利及び500万下といった下級条件ではダートが多く、その他は芝の方が多いという形になっています。特に、新馬およびオープンクラスでは2倍以上の顕著な差になっています。華やかな新馬勝ちやオープン勝ちの勝利数自体が、ダートは芝に比べて少ないということで、この辺りで地味な印象を強めているとも言えるでしょう。

芝馬とダート馬のコストパフォーマンス

競走体系の全体像がつかめたところで、それでは、いよいよメインテーマである、芝馬とダート馬の投資対効果、コストパフォーマンスを探っていきたいと思います。

投資対効果の目安としては、当サイトではお馴染みの募集額回収率指標(控除前賞金による募集額回収率)が、100%を超えた馬の出現率を主な指標として利用します。 …
本レポートは、プレミアム会員登録でご覧いただけます。
全文4194文字 (現在1500文字まで表示)
芝とダートのレース体系 / 芝馬とダート馬のコストパフォーマンス / 距離路線ごとの分析 / 条件クラスのコストパフォーマンス / ダート短距離路線の特殊性

プレミアム会員ご案内
すでにプレミアム会員の方は ログイン してご覧ください
一口データ研究室
「馬が買えない時代」のクラブ掛け持ち戦略【後編】 「馬が買えない時代」のクラブ掛け持ち戦略【前編】 「3アウト」から復活する馬の可能性 去勢は本当に効果があるのか検証する 「3歳3月新馬戦廃止」の影響を考える 【2020年度】 年間騎手評価ランキング 未勝利のまま中央で続戦する馬の可能性 [更新] 新馬戦の追い切り傾向の変化 2020年クラシック世代「クラブ3冠」ランキング 輸入繁殖産駒、国別の成績傾向と対策 輸入繁殖産駒の躍進と国別ランキング 募集価格1000万円台馬の活躍可能性を考える 母父サンデーサイレンス系の攻略辞典 母父キングカメハメハVS母父ディープインパクト クラブ馬の「東西格差」はどこまである? ダートの大物を引き当てる難易度と出資時ポイント 「京都競馬場長期休止」で笑う種牡馬、泣く種牡馬 【2019年度】 年間騎手評価ランキング 馬券回収率の高いクラブ、低いクラブは? [更新] 新馬戦の追い切り傾向の変化 親の健康から産駒の健康を予測する クラブ馬でクラシックを狙うための傾向と対策 出資馬が毎週出走するには、何頭必要? 短距離系種牡馬はお買い得? 新規開業調教師への出資時ポイント 「超高額馬」のコストパフォーマンス 調教師定年転厩の影響&再生が得意な厩舎 転厩の効果とクラブ別転厩傾向 JRAの賞金手当は今後も増える? 【2018年度】 騎手評価ランキング 好不調の波が大きいクラブ、安定したクラブ [更新] 新馬戦の追い切り傾向の変化 クラブ馬の募集価格の推移と傾向 入厩前の手術による影響は? 「お買い得」な種牡馬の世代は? 新種牡馬の検討において注意すべき世代 新種牡馬は2年目産駒が狙い目? 種牡馬の年齢と産駒の成績の関係 未勝利戦デビューする馬の可能性 外国産馬の出資における傾向と対策 外国産馬の歴史と現在 【2017年度】 騎手評価ランキング [更新] 新馬戦の追い切り傾向の変化 地方転出→中央復帰馬が活躍する条件 重賞馬の下、全兄弟と半兄弟の違いは? 兄、姉が重賞馬のコストパフォーマンス 管囲が細いと故障も増える? 意外と知らない?「測尺」の基本 募集時の人気と成績の関係 エリート条件馬の選びかた 条件馬のままで、どこまで稼げる? 牡馬vs牝馬 コストパフォーマンス比較 【2016年度】 騎手評価ランキング 【クラブ別】馬名応募の傾向と対策 新馬戦で勝ち負けできる基準調教タイム 母の競走成績と繁殖成績の関係 新馬戦の結果で将来はどこまで決まる? 早期入厩・早期デビューは良いこと? 馬体重と適性、デビュー時期、故障の関係 馬体重(馬格)と成績との関係 インブリード vs アウトブリード 芝馬とダート馬のコストパフォーマンス 父と同じ毛色の仔は走る? 母の年齢考察 ~母高齢や初仔は? 早生まれ、遅生まれは良い?悪い?
(連載中)
著者
一口馬主DB 編集部