レポートNo.004 |
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芝馬とダート馬のコストパフォーマンスを考える
日本ではあくまで芝路線が主役。ただし…
今回は、レース体系における「芝路線」と「ダート路線」について、一口馬主の視点から考察していきたいと思います。
ご存じのように、日本の中央競馬においては、あくまで芝のレースが主役です。クラシック競走はすべて芝コースで行われ、以下のように重賞レース、G1レースの数においても、一目瞭然の差があります。
ダート路線の重賞競走数は、地方交流重賞を含めても、芝の半分に満たない数です。イメージ通りに芝偏重とはいえ、数字で見るとあらためて非常に大きな差があるということが分かります。重賞やG1の夢を見るには、芝で活躍できそうな馬への出資が近道といえるでしょう。
一方のダート路線を歩む馬はどうでしょうか。たとえば、歴代クラブ馬の獲得賞金ランキング上位10頭を見てみると、4頭のダート馬がランクインしています。
これら4頭に共通しているのは、募集価格が比較的安かったことで、回収率も総じて高いことです。もちろんこれは一握りのトップホースの事例ですが、本稿では芝とダート路線における傾向の違いを、おもにコストパフォーマンスを中心に探っていきたいと思います。
ご存じのように、日本の中央競馬においては、あくまで芝のレースが主役です。クラシック競走はすべて芝コースで行われ、以下のように重賞レース、G1レースの数においても、一目瞭然の差があります。
ダート路線の重賞競走数は、地方交流重賞を含めても、芝の半分に満たない数です。イメージ通りに芝偏重とはいえ、数字で見るとあらためて非常に大きな差があるということが分かります。重賞やG1の夢を見るには、芝で活躍できそうな馬への出資が近道といえるでしょう。
一方のダート路線を歩む馬はどうでしょうか。たとえば、歴代クラブ馬の獲得賞金ランキング上位10頭を見てみると、4頭のダート馬がランクインしています。
歴代クラブ馬 獲得賞金ランキングTOP10
獲得賞金 | 募集価格 | 活躍路線 | ||
---|---|---|---|---|
1 | ジェンティルドンナ | 17億2,602万 | 3,400万 | 芝 |
2 | オルフェーヴル | 15億7,621万 | 6,000万 | 芝 |
3 | ブエナビスタ | 14億7,887万 | 4,000万 | 芝 |
4 | ヴァーミリアン | 11億6,861万 | 2,400万 | ダート |
5 | タップダンスシチー | 10億8,422万 | 3,000万 | 芝 |
6 | エスポワールシチー | 10億2,320万 | 1,200万 | ダート |
7 | ステイゴールド | 10億1,910万 | 3,800万 | 芝 |
8 | タイムパラドックス | 9億7,787万 | 2,800万 | ダート |
9 | ブルーコンコルド | 9億7,781万 | 2,520万 | ダート |
10 | ロードカナロア | 9億4,092万 | 2,625万 | 芝 |
2016/3現在
これら4頭に共通しているのは、募集価格が比較的安かったことで、回収率も総じて高いことです。もちろんこれは一握りのトップホースの事例ですが、本稿では芝とダート路線における傾向の違いを、おもにコストパフォーマンスを中心に探っていきたいと思います。
芝とダートのレース体系
本題に入る前に、まずはもう少し、中央競馬における芝とダートの競走体系を俯瞰していきましょう。
冒頭では重賞レース数を比較しましたが、続いてはレース総数と賞金総額で比較してみます。 芝が主役の中央競馬としては意外とも言えますが、実は中央競馬における芝とダートの競走数は毎年ほぼ同数、つまり約50%:50%となっています。
一方で、賞金総額においては芝とダートは、約60%:40%の比率で芝レースの方が多く配分されており、この比率も毎年ほぼ一定です。
レース数が同じであるにも関わらず、賞金総額でこれだけの差が付くということは、冒頭の重賞数の差以外にも、クラス毎にも傾向があると考えられます。
全体では芝ダートはほぼ同じレース数でしたが、クラス別で見ると、メリハリのある構成になっていることが分かります。
ボリュームゾーンである未勝利及び500万下といった下級条件ではダートが多く、その他は芝の方が多いという形になっています。特に、新馬およびオープンクラスでは2倍以上の顕著な差になっています。華やかな新馬勝ちやオープン勝ちの勝利数自体が、ダートは芝に比べて少ないということで、この辺りで地味な印象を強めているとも言えるでしょう。
冒頭では重賞レース数を比較しましたが、続いてはレース総数と賞金総額で比較してみます。 芝が主役の中央競馬としては意外とも言えますが、実は中央競馬における芝とダートの競走数は毎年ほぼ同数、つまり約50%:50%となっています。
一方で、賞金総額においては芝とダートは、約60%:40%の比率で芝レースの方が多く配分されており、この比率も毎年ほぼ一定です。
レース数が同じであるにも関わらず、賞金総額でこれだけの差が付くということは、冒頭の重賞数の差以外にも、クラス毎にも傾向があると考えられます。
全体では芝ダートはほぼ同じレース数でしたが、クラス別で見ると、メリハリのある構成になっていることが分かります。
ボリュームゾーンである未勝利及び500万下といった下級条件ではダートが多く、その他は芝の方が多いという形になっています。特に、新馬およびオープンクラスでは2倍以上の顕著な差になっています。華やかな新馬勝ちやオープン勝ちの勝利数自体が、ダートは芝に比べて少ないということで、この辺りで地味な印象を強めているとも言えるでしょう。
芝馬とダート馬のコストパフォーマンス
競走体系の全体像がつかめたところで、それでは、いよいよメインテーマである、芝馬とダート馬の投資対効果、コストパフォーマンスを探っていきたいと思います。
投資対効果の目安としては、当サイトではお馴染みの募集額回収率指標(控除前賞金による募集額回収率)が、100%を超えた馬の出現率を主な指標として利用します。 …
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全文4194文字 (現在1500文字まで表示)
芝とダートのレース体系 / 芝馬とダート馬のコストパフォーマンス / 距離路線ごとの分析 / 条件クラスのコストパフォーマンス / ダート短距離路線の特殊性
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