2023-09-23現在データ
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一口データ研究室
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-連載中-
レポートNo.092 |

2歳新種牡馬:初年度8月終了時点の通信簿

主要新種牡馬4頭の現在地を分析
新種牡馬スワーヴリチャードが好調なスタートを切っています。

8月終了時点で早くも10頭が勝ち上がり、ファーストシーズンサイアーのみならず、2歳リーディングサイアーでもトップを走っています。

この勝ち上がりがどれほど速いペースなのか、過去の新種牡馬の初年度世代と比較してみました。

新種牡馬初年度産駒
2歳8月終了時点での勝ち上がり頭数

勝利
頭数
種牡馬
(デビュー年)
10頭サンデーサイレンス(1994)
スワーヴリチャード(2023)
9頭キズナ(2019)
ドゥラメンテ(2020)
8頭ジャスタウェイ(2018)
エピファネイア(2019)
7頭該当種牡馬なし
1994年以降/中央競馬成績

スワーヴリチャードは8月終了時点において堂々のトップであり、あのサンデーサイレンスに肩を並べるペースで勝ち馬を量産していることがわかります。

サンデーサイレンス以外は比較的最近の種牡馬で占められていますが、これは近年の種牡馬1頭あたりの種付け頭数や、夏競馬における2歳戦の増加が影響しています。

そんな中、スワーヴリチャードの初年度血統登録数は82頭と、最近の社台SSの新種牡馬としては決して多くはない点に価値があります。たとえばキズナ初年度の182頭、ドゥラメンテ189頭に比べると半分以下の頭数です。


ちなみにサンデーサイレンスの場合は、時代が違うということもありますが、初年度血統登録数は67頭とスワーヴリチャードをさらに下回り、そしてなによりも夏競馬における2歳戦は現在の半数程度であった頃の記録です。当時における傑出度という点では、抜きんでた存在であったことがあらためて実感できます。


本レポートでは、本年産駒デビューの新種牡馬の中からリーディング上位を何頭かピックアップし、ここまでの成績を1頭ずつデータで俯瞰しつつ、過去の種牡馬との比較も交えながら、特徴や今後の動向などを考察していきます。

人間に例えると、小学校1年生の通信簿と言ったところでしょうか。これで将来がすべて分かるわけではないものの、一定の個性は見えてくるはずです。

募集開始時期が秋以降となるクラブでは、2歳新種牡馬の動向をある程度把握した上で出資に臨めるのがメリットの1つと言えますので、本年これからの出資馬検討の参考になれば幸いです。

今回は執筆時点におけるファーストシーズンサイアーのリーディング順に、スワーヴリチャード、ブリックスアンドモルタル、ニューイヤーズデイ、レイデオロの4頭を紹介していきます。 …
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スワーヴリチャード / ブリックスアンドモルタル / ニューイヤーズデイ / レイデオロ

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(連載つづく)
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著者
一口馬主DB 編集部