
レポートNo.085 |
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2023年度のJRA賞金・ルール変更を読み解く
3歳未勝利戦「ベースアップ」のインパクトなど
今回は新年度初回の恒例として、2023年度のJRA各種賞金およびルールの変更を検証し、その中で一口馬主のマインドにも影響が大きいと思われる3つのトピックについて取り上げていきます。
2023年度の賞金動向
まず最初に、2023年度の賞金手当総額の変動について確認しておきましょう。
JRAの賞金予算は基本的に「当年度の馬券売上の予算」に基づいて決定されます。馬券売上の予算とは、一般的な企業の業績予想と同様に、「今年はどのくらいの売上が見込めるか」をJRAが予測した金額です。
あくまで予測であるため、基本的には前年度までの馬券売上の動向に基づいて決定されます。そこでまずは、最近の馬券売上の動向を確認しておきましょう。
2022年度のJRA馬券売上は、売得金ベースで3兆2539億円、前年比5.27%増で11年度連続のプラス成長となりました。
前年比5%以上の増加は1996年以来実に26年ぶりであり、18年ぶりに3兆円台を奪還した昨年度からさらに加速している状況です。
それでも、前年比10%前後の派手な成長を続けた1990年前後の第2次競馬ブーム期と比べると、今回の拡大期は静かに着実に進行していると言えます。売得金のグラフを見ても、当時は急成長ながらも凸凹していましたが、今回はきれいな階段を描いています。熱狂的な盛り上がりは往々にして冷めるのも早いため、事業としては今回の方が健全な成長と言えるかもしれません。
JRAの賞金予算は基本的に「当年度の馬券売上の予算」に基づいて決定されます。馬券売上の予算とは、一般的な企業の業績予想と同様に、「今年はどのくらいの売上が見込めるか」をJRAが予測した金額です。
あくまで予測であるため、基本的には前年度までの馬券売上の動向に基づいて決定されます。そこでまずは、最近の馬券売上の動向を確認しておきましょう。
2022年度のJRA馬券売上は、売得金ベースで3兆2539億円、前年比5.27%増で11年度連続のプラス成長となりました。
前年比5%以上の増加は1996年以来実に26年ぶりであり、18年ぶりに3兆円台を奪還した昨年度からさらに加速している状況です。
それでも、前年比10%前後の派手な成長を続けた1990年前後の第2次競馬ブーム期と比べると、今回の拡大期は静かに着実に進行していると言えます。売得金のグラフを見ても、当時は急成長ながらも凸凹していましたが、今回はきれいな階段を描いています。熱狂的な盛り上がりは往々にして冷めるのも早いため、事業としては今回の方が健全な成長と言えるかもしれません。
さて、この好調な売上トレンドを受け、2023年度の馬券売上予算は前年比6.16%の増加と、こちらも大きな増加幅となりました。 …
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2023年度の賞金変更ポイント / 王道G1賞金増額に見る「路線別格差」の広がり / 3歳未勝利戦 「ベースアップ」のインパクト / オープン競走における出走馬決定順の変更
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