2024-11-03現在データ
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一口データ研究室
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レポートNo.021 |

重賞馬の下、全兄弟と半兄弟の違いは?

前回の「兄、姉が重賞馬のコストパフォーマンス」について、読者の方から「全兄弟、半兄弟によっても、傾向に違いが出るかどうか」といった主旨のご質問を頂きました。

一口に「重賞馬の下」と言っても、その優秀な兄・姉と父が同じ、つまりは血統構成が全く同一なのか、それとも異なるのかで、募集検討時の捉え方もやや異なりますので、確かに気になるところです。

重賞馬の半きょうだいであれば、主に「母の繁殖能力」に期待をし、全きょうだいであればそれに加えて、「配合の相性の良さ」にも期待すると言ったところでしょうか。実際にデータを分析してみると、なかなか興味深い傾向も出てきましたので、今回は前回の続編として、レポートをお届けしたいと思います。

前回同様、回収率も見ていくため、基本的にはクラブ馬にフォーカスした分析となります。その他前提となる条件や、分析手法も前回と同じ形となりますので、未読の方はまずは前回からご覧頂いた方が良いかと思います。

全きょうだい、半きょうだいの割合

まずは、そもそも重賞馬の下において、全きょうだい、半きょうだいがどのくらいの割合で募集されているのかを見ておきましょう。
重賞馬の下においては、約2割、18%が全きょうだいというデータとなりました。

すべてのクラブ募集馬において、全きょうだい馬がいる馬の占める割合は約12%程度ですので、18%は比較的高い数値ではあるのですが、売ることを考えれば、もっと重賞馬と同配合、つまり全弟・全妹が多く生産、募集されていてもよさそうなものですが、なかなかそう単純なものでもなさそうです。

競馬のライフサイクル上、上のきょうだいが生まれてから結果が出るまで、今回で言えば重賞を勝つまでには、数年のタイムラグが生じます。一般的に、一頭の繁殖牝馬に同じ種牡馬を配合し続けるということは稀ですので、自然とこのぐらいの比率に落ち着いていくものなのでしょう。また、上の活躍を見てから同じ種牡馬を配合しようとしても、既に種牡馬の引退・死亡などで、つけたくともつけれないケースや、逆に繁殖牝馬が既に高齢で、高額種牡馬の配合といった、強気の決断をしづらいケースなどもあるかと思われます。

前回見たように、そもそも全募集馬における重賞馬の下の割合は1割程度ですので、重賞馬の全きょうだいは、存在自体が相当な「レアもの」と考えて良いでしょう。


さて、そういった希少な馬にはどのくらいの価格が付けられるのか。募集価格の傾向も見ておきましょう。

全弟・全妹の方が、約900万円ほど高い価格で募集されていることが分かります。やはり、重賞馬である兄・姉と血統構成が全く同じ馬ということで、期待値がそのまま価格に反映されていると言えるでしょう。

全きょうだい、半きょうだいの成績比較

はたしてこの価格差が、競走成績にきちんとリンクしているのかどうか、全きょうだいと半きょうだいの主要指標を比較していきましょう。 …
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全きょうだい、半きょうだいの割合 / 全きょうだい、半きょうだいの成績比較 / 全弟・全妹・半弟・半妹 / 同系統か異系統か

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著者
一口馬主DB 編集部