レポートNo.055 |
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輸入繁殖産駒の躍進と国別ランキング
最近の輸入繁殖産駒の動向を考察
ここのところ、輸入繁殖を母に持つ産駒の活躍が目立っています。
2019年のG1戦線を振り返ると、年度代表馬に輝いたリスグラシューを筆頭に、実に13勝を輸入繁殖の産駒があげており、これは母が内国産である産駒の8勝を、大きく上回りました。
このように輸入繁殖の産駒が、内国産繁殖の産駒を年間G1勝利数において上回ることは珍しく、実に16年ぶりのことでした。
また、2019年における輸入繁殖産駒の複数G1勝利はリスグラシューのみです。つまり、たまたま強い馬が1、2頭出たからというわけではなく、多彩な顔ぶれの輸入繁殖産駒たちが、ダービー、オークス、両グランプリなどの主要G1を、次々と制していきました。
さらには、重賞戦線全体を通じても、輸入繁殖産駒は2000年以降の自己ベストである48勝をマークしており、2019年は、輸入繁殖産駒の勢いを感じさせる、象徴的な年になったと言えそうです。
この輸入繁殖産駒のG1勝利リストでまず目に付くのは、ひとくちに「輸入繁殖」とひとくくりにできないほど、国際色豊かな様相を呈していることです。最多輸入勢力であるアメリカ、おなじみの欧州、そしてレシステンシアの母などは、最近目にすることも増えた南米アルゼンチンの出身です。
また、そのレシステンシアもそうですが、クラブ馬が目に付くのも特徴で、13勝のうち、実に9勝をクラブ馬が占めています。つまり、私たち一口馬主の出資検討においても、こうした輸入繁殖産駒の取捨選択は、名馬を引き当てるために、もはや避けては通れない時代になったと言えそうです。
しかし、特に初仔や2番仔など、まだ産駒実績のない輸入繁殖産駒の検討においては、そもそも何を基準に母を評価をすればいいのか、判断に迷う場面もあるのではないでしょうか。これほど輸入繁殖の出身国がバリエーション豊かになってくると、なおさらです。
今回のレポートでは、こうした輸入繁殖産駒の勢いが本物なのかどうかを考察しながら、最後に輸入繁殖の生産国別の成績ランキングも作成し、出資に役立つ傾向を探っていきたいと思います。
2019年のG1戦線を振り返ると、年度代表馬に輝いたリスグラシューを筆頭に、実に13勝を輸入繁殖の産駒があげており、これは母が内国産である産駒の8勝を、大きく上回りました。
このように輸入繁殖の産駒が、内国産繁殖の産駒を年間G1勝利数において上回ることは珍しく、実に16年ぶりのことでした。
また、2019年における輸入繁殖産駒の複数G1勝利はリスグラシューのみです。つまり、たまたま強い馬が1、2頭出たからというわけではなく、多彩な顔ぶれの輸入繁殖産駒たちが、ダービー、オークス、両グランプリなどの主要G1を、次々と制していきました。
【2019年度】 輸入繁殖産駒のG1勝利一覧
馬名 | 勝鞍 | 母生産国 |
---|---|---|
アルアイン | 大阪杯 | アメリカ |
グランアレグリア | 桜花賞 | アメリカ |
フィエールマン | 天皇賞(春) | フランス |
アドマイヤマーズ | NHKマイルC | アイルランド |
ラヴズオンリーユー | 優駿牝馬 | アメリカ |
ロジャーバローズ | 東京優駿 | イギリス |
リスグラシュー | 宝塚記念、有馬記念 | フランス |
タワーオブロンドン | スプリンターズS | イギリス |
ワールドプレミア | 菊花賞 | ドイツ |
ラッキーライラック | エリザベス女王杯 | アメリカ |
レシステンシア | 阪神JF | アルゼンチン |
サリオス | 朝日杯FS | ドイツ |
さらには、重賞戦線全体を通じても、輸入繁殖産駒は2000年以降の自己ベストである48勝をマークしており、2019年は、輸入繁殖産駒の勢いを感じさせる、象徴的な年になったと言えそうです。
この輸入繁殖産駒のG1勝利リストでまず目に付くのは、ひとくちに「輸入繁殖」とひとくくりにできないほど、国際色豊かな様相を呈していることです。最多輸入勢力であるアメリカ、おなじみの欧州、そしてレシステンシアの母などは、最近目にすることも増えた南米アルゼンチンの出身です。
また、そのレシステンシアもそうですが、クラブ馬が目に付くのも特徴で、13勝のうち、実に9勝をクラブ馬が占めています。つまり、私たち一口馬主の出資検討においても、こうした輸入繁殖産駒の取捨選択は、名馬を引き当てるために、もはや避けては通れない時代になったと言えそうです。
しかし、特に初仔や2番仔など、まだ産駒実績のない輸入繁殖産駒の検討においては、そもそも何を基準に母を評価をすればいいのか、判断に迷う場面もあるのではないでしょうか。これほど輸入繁殖の出身国がバリエーション豊かになってくると、なおさらです。
今回のレポートでは、こうした輸入繁殖産駒の勢いが本物なのかどうかを考察しながら、最後に輸入繁殖の生産国別の成績ランキングも作成し、出資に役立つ傾向を探っていきたいと思います。
輸入繁殖産駒は本当に優秀なのか
まずは実際のところ、G1や重賞戦線で一流馬の活躍が目立ってきているとはいえ、輸入繁殖産駒全体を見渡した場合、そもそも本当に優秀と言えるかどうか、あらためてデータで見ていきたいと思います。 …
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輸入繁殖産駒は本当に優秀なのか / サンデーサイレンス系種牡馬との親和性 / 輸入繁殖産駒 国別 ランキング
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