
レポートNo.088 |
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「未勝利善戦マン」の出世可能性は?
なかなか勝ちきれない馬のその後を占う
今回は「未勝利戦」にスポットを当て、最近の賞金増による影響、さらには未勝利戦で善戦を繰り返す馬の将来性についてレポートをお届けします。
「27%」
これは4月下旬時点での2020年産(現3歳世代)における全クラブ馬の勝ち上がり率です。
いよいよクラシックシーズンに入り、今年もクラブ馬の華々しい活躍が見られる一方で、同世代のおよそ4分の3、つまり大半のクラブ馬はまだ未勝利クラスを舞台に奮闘しています。
なにしろ、クラブ馬のクラス別の出走回数を見ると、未勝利クラスは2-3歳の限定戦にもかかわらず、出走回数は1勝クラスを抑えてトップです。
それだけ未勝利戦は多くの一口馬主にとって主戦場であり、「勝ち上がれるかどうか」という出資馬の命運を決める重要な場でもあります。
とはいえ、完全勝ち抜け方式である未勝利戦。対戦するメンバーのレベルは時間の経過とともに確実に下がっていくこともあり、まだまだ多くの馬に勝ち上がりのチャンスがあります。
例年通りであれば、クラブ馬全体の世代勝ち上がり率はおおむね43%前後に収束することになります。
ここ10世代のクラブ馬勝ち上がり率のグラフを見るとほぼ水平の形状をしており、42%~44%台のレンジに収まっています。クラブ馬は世代800頭前後の決して大きくはない母集団ですが、さまざまなクラブからさまざまな出自の馬が募集される中、毎世代これだけ狭いレンジに収束するのはなかなか興味深いことではあります。
中央競馬全体の勝ち上がり率は33%前後であるため、クラブ馬全体の勝ち上がり率は決して低い水準ではありません。その分お値段も平均以上になりますが、こうした勝ち上がり率の数値は、特に意識せずとも一口業界全体の「安心感」に繋がっているはずです。
「27%」
これは4月下旬時点での2020年産(現3歳世代)における全クラブ馬の勝ち上がり率です。
いよいよクラシックシーズンに入り、今年もクラブ馬の華々しい活躍が見られる一方で、同世代のおよそ4分の3、つまり大半のクラブ馬はまだ未勝利クラスを舞台に奮闘しています。
なにしろ、クラブ馬のクラス別の出走回数を見ると、未勝利クラスは2-3歳の限定戦にもかかわらず、出走回数は1勝クラスを抑えてトップです。
2022年度中央競馬平地競走における延べ出走回数
それだけ未勝利戦は多くの一口馬主にとって主戦場であり、「勝ち上がれるかどうか」という出資馬の命運を決める重要な場でもあります。
とはいえ、完全勝ち抜け方式である未勝利戦。対戦するメンバーのレベルは時間の経過とともに確実に下がっていくこともあり、まだまだ多くの馬に勝ち上がりのチャンスがあります。
例年通りであれば、クラブ馬全体の世代勝ち上がり率はおおむね43%前後に収束することになります。
中央募集クラブ馬の23年4月下旬現在JRA成績に基づく
ここ10世代のクラブ馬勝ち上がり率のグラフを見るとほぼ水平の形状をしており、42%~44%台のレンジに収まっています。クラブ馬は世代800頭前後の決して大きくはない母集団ですが、さまざまなクラブからさまざまな出自の馬が募集される中、毎世代これだけ狭いレンジに収束するのはなかなか興味深いことではあります。
中央競馬全体の勝ち上がり率は33%前後であるため、クラブ馬全体の勝ち上がり率は決して低い水準ではありません。その分お値段も平均以上になりますが、こうした勝ち上がり率の数値は、特に意識せずとも一口業界全体の「安心感」に繋がっているはずです。
未勝利クラスの「待遇改善」の影響
とはいえ、全体の数値はともかく、クラブ単位でみると好不調の波はあり、さらには自分の出資馬が実際に4割の確率で勝ち上がる保証はどこにもありません。 …
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全文4679文字 (現在914文字まで表示)
未勝利クラスの「待遇改善」の影響 / 未勝利善戦マンの大成事例 / 未勝利善戦マンの出世確率
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