出資馬が毎週出走するには、何頭必要？

「愛馬の走りを毎週見たい！」

あらためて言うまでもなく、一口馬主の醍醐味の一つは、出資馬のレース観戦です。

現地であれテレビ観戦であれ、出走確定までのワクワク感、レース当日の緊張感、そして期待通りの走りをしてくれた時の達成感は、一度味わうとなかなか他の趣味では満足できなくなり、それなりの投資コストが必要ながらも、この世界に魅了される人が増えている大きな要因と言えるでしょう。

逆に言えば、出資馬が思うように出走してくれない状態では、年間を通じて楽しむことは難しくなります。出走がなければ当然配当も入ってこないため、毎月の収支やキャッシュフローにも影響を及ぼします。


毎年、そして毎月安定した出走回数を確保するためには、やはりある程度の出資頭数が必要となります。たとえば冒頭のように、出資馬が「毎週出走」するには、最低でも年間合計５０走以上必要な計算となり、少数の出資馬では達成できない数字であることは明らかです。

毎週では少し忙しすぎるから、「隔週」ぐらいの出走で十分、という方の場合は、年間２５走程度となりますが、それでもやはり、１頭２頭では明らかに達成困難な目標となります。ご存じのように、現代競馬では、１頭の馬が在厩のまま、短期間に出走を繰り返すような時代でもありません。


今回は、出資馬の「年間出走回数」という切り口から、一口馬主の出資戦略について考察します。年間５０走、あるいは年間２５走といった出走回数を、安定して実現するための最適な出資計画を、各種数値からシミュレートして、一口ライフを楽しむためのヒントをお届けしたいと思います。

また本テーマを考えるためのツールとして、今回My馬会員ページ内に新設した「現役出資馬ポートフォリオ」も最後に紹介したいと思います。

具体的な考察に入る前に、中央競馬での「出走回数」に関する最近の動向を見ておきたいと思います。

先ほど、現代競馬では１頭の馬がコンスタントに出走を重ねることが難しい、と述べました。そうした傾向は数字にも現れています。