クラブ馬の「3勝クラスの壁」について考える

今回は読者の方からのリクエストに応じて、おもに条件クラスにおける突破難易度、その中でも3勝クラスに注目した分析をお届けしたいと思います。

まずは、頂いたリクエストの内容を紹介しておきましょう。

最近、2勝クラスまでスムーズに勝ち上がっても、3勝クラスで苦戦・頭打ちになる出資馬が多くなっています。自分の出資馬がたまたまそうなのか、全体的にもそういった傾向があるのか調べていただきたいです。 （一部要約）

一口データ研究室 リクエストフォーム より

条件クラスの最高峰である3勝クラス。

条件クラスとは言え、ここまで到達する馬は全デビュー馬の10%にも満たない割合であり、基本的にすべてのレースが特別競走であり賞金も高めです。そして「準オープン」とも称されるように、あと1勝すれば晴れてオープン馬となる最後の関門です。しかし、その1勝が手に届きそうで届かなければ、もどかしさが募ってくるクラスでもあります。

中央競馬は勝利のたびにクラスが上がる、純然たるピラミッド型の競争社会です。これはすなわち、ピラミッドの頂点に立つチャンピオン級の馬を除けば、いずれはどこかでその馬の能力に応じた「出世の壁」が訪れるということも意味します。

今回は、そんな出世の壁をデータで確認していきながら、3勝クラス特有の事情についても詳しく調べていきたいと思います。