レポートNo.035 |
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好不調の波が大きいクラブ、安定したクラブ
今回は、一口クラブの好不調の波について、取り上げたいと思います。
一口馬主ライフにおいては、自分の出資馬の成績とともに、所属クラブの成績についても、気にかけている方は多いかと思います。
ひいきのスポーツチームのような感覚で、出資馬の成績とともに、クラブ全体の成績に一喜一憂する方も多いでしょうし、またなにより、クラブの直近の成績は、出資検討において大きな心理的影響を及ぼします。
たとえば、クラブが好調で成績が伸びている場合は、次期出資への強力なモチベーションになるはずですし、「今後新規会員が増えて出資がしづらくなるかも…」といった、嬉しい悲鳴も上がりそうです。反対に、出資馬の成績とともに、クラブの成績が下降気味であれば、「このまま出資を続けても良いのだろうか…」と不安を感じ、出資を手控える、あるいは近い将来の退会まで頭に浮かんでくるかもしれません。
一般企業の業績や株価などのように、どのクラブにおいても、多かれ少なかれ会員の方々はこういった好不調の変化を実感しているはずですが、今回はこの「クラブの好不調の波」をデータで分析しながら、興味深い傾向が見られないか、探っていきたいと思います。
一口馬主ライフにおいては、自分の出資馬の成績とともに、所属クラブの成績についても、気にかけている方は多いかと思います。
ひいきのスポーツチームのような感覚で、出資馬の成績とともに、クラブ全体の成績に一喜一憂する方も多いでしょうし、またなにより、クラブの直近の成績は、出資検討において大きな心理的影響を及ぼします。
たとえば、クラブが好調で成績が伸びている場合は、次期出資への強力なモチベーションになるはずですし、「今後新規会員が増えて出資がしづらくなるかも…」といった、嬉しい悲鳴も上がりそうです。反対に、出資馬の成績とともに、クラブの成績が下降気味であれば、「このまま出資を続けても良いのだろうか…」と不安を感じ、出資を手控える、あるいは近い将来の退会まで頭に浮かんでくるかもしれません。
一般企業の業績や株価などのように、どのクラブにおいても、多かれ少なかれ会員の方々はこういった好不調の変化を実感しているはずですが、今回はこの「クラブの好不調の波」をデータで分析しながら、興味深い傾向が見られないか、探っていきたいと思います。
好不調の波の分析
今回の分析では、クラブの成績要因として、世代ごとの「勝ち上がり率」および「平均獲得賞金」を用いて測定していきます。
たとえば以下は、あるクラブにおける、世代ごとの勝ち上がり率及び平均賞金の推移を示したグラフです。
緑のグラフが勝ち上がり率、黄色いグラフが平均賞金の、1996年産から2014年産、合計19世代の勝ち上がり率を描いたグラフです。比較を行いやすいよう、期間内の中央値を1とした、相対値としています。
このクラブでは、勝ち上がり率と平均収得賞金が互いに連動しながら、まるで心電図のような、一定の好調不調を繰り返す、きれいな波形を刻んでいることがわかります。
もちろん、全てのクラブがこのような規則的なアップダウンを示すわけではないものの、好不調の波はどのクラブにも存在するということがうかがえます。
たとえば以下は、あるクラブにおける、世代ごとの勝ち上がり率及び平均賞金の推移を示したグラフです。
緑のグラフが勝ち上がり率、黄色いグラフが平均賞金の、1996年産から2014年産、合計19世代の勝ち上がり率を描いたグラフです。比較を行いやすいよう、期間内の中央値を1とした、相対値としています。
このクラブでは、勝ち上がり率と平均収得賞金が互いに連動しながら、まるで心電図のような、一定の好調不調を繰り返す、きれいな波形を刻んでいることがわかります。
もちろん、全てのクラブがこのような規則的なアップダウンを示すわけではないものの、好不調の波はどのクラブにも存在するということがうかがえます。
「安定感」を数値化する
こうした波の形はクラブによってさまざまですが、今回は主に、世代ごとの波の大きさを分析していきたいと思います。波の大きさとはすなわち、「好不調の波が大きい」のか、それとも「安定している」かの評価になります。
競走馬で例えると、【2着-8着-3着-10着-2着】のように、善戦と着外を繰り返す馬は「好不調の波が大きいタイプ」で、【4着-5着-2着-2着-3着】のように、毎回堅実に走る馬は「安定タイプ」といえます。
この振れ幅の大きさを測定するために、今回は統計学における「標準偏差」という指標を用いて、各クラブの成績推移を評価します。標準偏差とは、数値の散らばり具合を示す値で、学力を示すことで有名な、偏差値を算出する際などにも使われます。ここでは標準偏差が大きいほど、そのクラブは世代ごとの成績の波が大きいことになります。反対に、標準偏差が小さいほど、世代ごとの変動が少ない、すなわち安定していることを意味します。
競走馬で例えると、【2着-8着-3着-10着-2着】のように、善戦と着外を繰り返す馬は「好不調の波が大きいタイプ」で、【4着-5着-2着-2着-3着】のように、毎回堅実に走る馬は「安定タイプ」といえます。
この振れ幅の大きさを測定するために、今回は統計学における「標準偏差」という指標を用いて、各クラブの成績推移を評価します。標準偏差とは、数値の散らばり具合を示す値で、学力を示すことで有名な、偏差値を算出する際などにも使われます。ここでは標準偏差が大きいほど、そのクラブは世代ごとの成績の波が大きいことになります。反対に、標準偏差が小さいほど、世代ごとの変動が少ない、すなわち安定していることを意味します。
【勝ち上がり率編】クラブ安定感ランキング
前置きが長くなりましたが、こうした手法を用いて、まずは勝ち上がり率において、各クラブを安定度を評価して、安定度の高い順に並べたのが、以下のランキング表になります。 …
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好不調の波の分析 / 【勝ち上がり率編】クラブ安定感ランキング / クラブリニューアルの影響 / 【平均賞金編】クラブ安定感ランキング
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