
58.シュウジデイファーム 石川秀守氏インタビュー【後編】「背中が良い」とはどんな馬?
前編、中編に引き続き、数々の活躍馬を送り出す浦河の育成牧場、シュウジデイファーム代表 石川秀守氏へのインタビューをお届けします。これまで読者の方から頂いていた育成に関する質問に対して、興味深いお答えも頂きました。

高額馬も安馬も扱いは一緒
―シュウジデイファームさんでは、モズアスコットのようなG1ホースや、先ほど見せていただいた中でも募集額が1億円を超えるような馬も預かっていらっしゃいます。「厳しく、優しく、慎重に」を理念とされていますが、相当なプレッシャーの中で育成されているのではないでしょうか。
石川秀守氏(以下、石川) おかげさまで、これまでたくさんの高値の馬や血統の良い馬を手掛けさせてもらいましたが、たとえ安値の馬であっても、血統が平凡な馬であっても、私は同じようにやるだけです。安い馬や平凡な血統の馬だから適当に扱うことはありませんし、高値の馬や血統の良い馬だから腫れ物を触るように接することもありません。どの馬もみんな一緒です。
うちはどの馬に対しても強めの調教を課しますので、たしかにリスクはあります。牧場で怪我をすれば見舞金は出ませんから。それでも、しっかりと負荷が掛けられなければレースに行って走れませんし、誰にとっても良くない結末になってしまいます。たとえ1億円を超えるような馬であっても、特別扱いすることなく、何かあったら仕方ないと腹をくくって臨まなければならないのです。そこは矢作調教師も同じ気持ちですし、先生の凄いところだと思います。

石川秀守氏(以下、石川) おかげさまで、これまでたくさんの高値の馬や血統の良い馬を手掛けさせてもらいましたが、たとえ安値の馬であっても、血統が平凡な馬であっても、私は同じようにやるだけです。安い馬や平凡な血統の馬だから適当に扱うことはありませんし、高値の馬や血統の良い馬だから腫れ物を触るように接することもありません。どの馬もみんな一緒です。
うちはどの馬に対しても強めの調教を課しますので、たしかにリスクはあります。牧場で怪我をすれば見舞金は出ませんから。それでも、しっかりと負荷が掛けられなければレースに行って走れませんし、誰にとっても良くない結末になってしまいます。たとえ1億円を超えるような馬であっても、特別扱いすることなく、何かあったら仕方ないと腹をくくって臨まなければならないのです。そこは矢作調教師も同じ気持ちですし、先生の凄いところだと思います。

「背中が良い」とは?
―ここからは、当コラム読者から頂いていた、育成に関する質問について教えて頂ければ幸いです。
まずは、「『この馬は背中が良い』というコメントを育成時代に聞くことがありますが、具体的にはどのような馬を指すのでしょうか?」
石川 乗り味だと思います。 …
石川 乗り味だと思います。 …