2024年社台サラブレッドクラブ募集馬インタビュー
社台TC/社台ファームインタビュー2024
いよいよ本年募集が開始された社台サラブレッドクラブ。今年も推奨募集馬を取材しましたので、その模様をお届けします。
―― 春のクラシックもクライマックスを迎え、クラブの募集シーズンがやってきました。今年も社台サラブレッドクラブの募集馬から、推奨馬を紹介していただければ幸いです。
本題に入る前に、まずはジャンタルマンタルの朝日杯フューチュリティステークス、そしてNHKマイルカップの制覇おめでとうございます!また、プログノーシスやマスクトディーヴァの活躍など、G1戦線において縦縞勝負服の存在感が増してきているのを肌で感じています。
社台ファーム 青田氏(以下、敬称略) ありがとうございます。これから募集馬見学ツアーも行われますが、最近はますます「熱」と「圧」を会員様から感じます。G1レースのみならず、生産馬たちがあらゆるカテゴリで勝つことによって、牧場としても雰囲気が明るくなっていますね。
―― 今年の募集馬たちを見ても、多様な種牡馬の産駒がラインナップされています。もしこの父と母の産駒をセリで買うとしたら、この価格では買えないと思う馬ばかりです。ぜひ1頭1頭について詳しく教えてください。今回は牝馬5頭・牡馬5頭、計10頭の推奨馬を挙げてくださっています。
青田 母ランドオーバーシーはビッグタイトルこそありませんが、大レースで好勝負を繰り広げていましたので、その力を証明してくれていると思います。初仔がアリエノール(父Nyquist)という持ち込み馬で、中央で3勝を挙げてくれました。その後も、引き締まった見栄えのする馬体の産駒を産んでくれています。本馬のひとつ上の全兄ナグルファルも馬体がキリっとして、シャープで力強くもあり、調教スタッフの中でも評判が良く、今は本州の山元TCで入厩に備えているところです。
── 半兄のサトノエピック(父キタサンブラック)は東京ダービーに出走予定ですが、いかにもダート馬らしい筋骨隆々の好馬体で、キタサンブラックよりも母の影響が濃く出た印象を受けました。このきょうだいは米国色が強いのかなと思いきや、ランドオーバーシーの23はスラリとシャープな馬体で、芝のレースでこそといったイメージです。
青田 現状としては、芝馬のイメージで育っています。それは全兄ナグルファルも同じですね。実は半兄サトノエピックも当初は芝馬のイメージを持っていました。時計の速い芝で要求されるような、極限の切れ味という意味では少々分が悪かったところを、ダートに転向することで補完しました。
ランドオーバーシーの23は牝馬である分、兄たちよりさらに切れ味が増すかもしれません。テンハッピーローズが先日のヴィクトリアマイルを勝ったように、エピファネイアの牝馬は芝でこそ活躍しますよね。馬体は決して小さくなく、ちょうど標準と大型の境目である450kgを超えたくらいでデビューできるイメージを持っています。
あえて挙げるとすれば、性格的には寂しがり屋な一面があり、そのあたりに成長の余地はありますね。それほど気にする必要もない程度ですが、募集馬見学ツアーなどで、隣に友だちがいなくて鳴いてしまうかもしれません(笑)。逆に言うと、人を頼る面があると言えるのでしょうか。芝のマイル戦あたりでデビューして、その後、距離を延ばしながら、牝馬クラシックを目指していけたらいいですね。
―― 春のクラシックもクライマックスを迎え、クラブの募集シーズンがやってきました。今年も社台サラブレッドクラブの募集馬から、推奨馬を紹介していただければ幸いです。
本題に入る前に、まずはジャンタルマンタルの朝日杯フューチュリティステークス、そしてNHKマイルカップの制覇おめでとうございます!また、プログノーシスやマスクトディーヴァの活躍など、G1戦線において縦縞勝負服の存在感が増してきているのを肌で感じています。
NHKマイルカップを制したジャンタルマンタル
社台ファーム 青田氏(以下、敬称略) ありがとうございます。これから募集馬見学ツアーも行われますが、最近はますます「熱」と「圧」を会員様から感じます。G1レースのみならず、生産馬たちがあらゆるカテゴリで勝つことによって、牧場としても雰囲気が明るくなっていますね。
―― 今年の募集馬たちを見ても、多様な種牡馬の産駒がラインナップされています。もしこの父と母の産駒をセリで買うとしたら、この価格では買えないと思う馬ばかりです。ぜひ1頭1頭について詳しく教えてください。今回は牝馬5頭・牡馬5頭、計10頭の推奨馬を挙げてくださっています。
※以下、当日のインタビュー順に紹介しており、各馬の並びは推奨の順位を示すものではございません。
※文中の馬体重、状態、文章下部の写真などはインタビュー時点(2024年5月下旬頃)の情報となります。
【1】ランドオーバーシーの23(牝・募集番号 3)
牝 3/23生 美浦 高柳瑞樹 厩舎予定
父 エピファネイア (母父 Bellamy Road)
5000万円 / 40口 (1口 125万円)
── トップバッターはランドオーバーシーの23です。母はG1勝ちこそないものの、ケンタッキーオークスを2着した実績があり、2~3歳時にはG1で2着2回、3着1回ともう少しでタイトルに手が届きそうなところまで行きました。これまでにデビューした兄姉たちは全馬中央で勝ち上がっており、繁殖牝馬としても優秀であることをすでに示していますね。
父 エピファネイア (母父 Bellamy Road)
5000万円 / 40口 (1口 125万円)
青田 母ランドオーバーシーはビッグタイトルこそありませんが、大レースで好勝負を繰り広げていましたので、その力を証明してくれていると思います。初仔がアリエノール(父Nyquist)という持ち込み馬で、中央で3勝を挙げてくれました。その後も、引き締まった見栄えのする馬体の産駒を産んでくれています。本馬のひとつ上の全兄ナグルファルも馬体がキリっとして、シャープで力強くもあり、調教スタッフの中でも評判が良く、今は本州の山元TCで入厩に備えているところです。
── 半兄のサトノエピック(父キタサンブラック)は東京ダービーに出走予定ですが、いかにもダート馬らしい筋骨隆々の好馬体で、キタサンブラックよりも母の影響が濃く出た印象を受けました。このきょうだいは米国色が強いのかなと思いきや、ランドオーバーシーの23はスラリとシャープな馬体で、芝のレースでこそといったイメージです。
青田 現状としては、芝馬のイメージで育っています。それは全兄ナグルファルも同じですね。実は半兄サトノエピックも当初は芝馬のイメージを持っていました。時計の速い芝で要求されるような、極限の切れ味という意味では少々分が悪かったところを、ダートに転向することで補完しました。
ランドオーバーシーの23は牝馬である分、兄たちよりさらに切れ味が増すかもしれません。テンハッピーローズが先日のヴィクトリアマイルを勝ったように、エピファネイアの牝馬は芝でこそ活躍しますよね。馬体は決して小さくなく、ちょうど標準と大型の境目である450kgを超えたくらいでデビューできるイメージを持っています。
あえて挙げるとすれば、性格的には寂しがり屋な一面があり、そのあたりに成長の余地はありますね。それほど気にする必要もない程度ですが、募集馬見学ツアーなどで、隣に友だちがいなくて鳴いてしまうかもしれません(笑)。逆に言うと、人を頼る面があると言えるのでしょうか。芝のマイル戦あたりでデビューして、その後、距離を延ばしながら、牝馬クラシックを目指していけたらいいですね。
【2】ラセレシオンの23(牝・募集番号 18)
牝 2/27生 美浦 国枝栄 厩舎予定
父 ブリックスアンドモルタル (母父 ゼンノロブロイ)
6000万円 / 40口 (1口 150万円)
──
続いて、ラセレシオンの23です。 …父 ブリックスアンドモルタル (母父 ゼンノロブロイ)
6000万円 / 40口 (1口 150万円)