
9.「背中」の見かたと「腹」との関係
背中から腰は馬体の要(かなめ)
今回は馬の背と腹についてお話します。馬の背とはき甲から腰角までのことを指し、主に11~12個の胸椎と6個の腰椎の骨から成っています。あらゆる運動の負荷は背中と腰の筋肉や筋へと掛かっていくため、背や腰の筋肉が発達していないと、負荷に耐えられないだけではなく、後躯からの推進力を有効に前躯に伝えることができません。激しい運動のあとは、四肢の筋肉以上に背中や腰の筋肉が疲労し、サラブレッドの身体のトラブルは(脚の故障が目立つので多いように思われるかもしれませんが)背や腰周辺に多発することになります。人間にとって腰が体の要であるように、馬にとっても腰や背は馬体の要となるのです。
背が長いのと短いのはどちらが良い?
サラブレッドの背のラインを背線といい、長さと角度(方向)に注目して見ることになります。 …