下村獣医師に聞く「馬体がゆるいとは?」
下村優樹獣医師(社台F)インタビュー
前回の「去勢」編に引き続き、下村獣医師への短期集中質問インタビュー。今回は、よく耳にするものの、一般には少し曖昧な印象もある「馬体の緩さ(ゆるさ)」の定義について、獣医師ならではの観点から分かりやすい解説を頂きます。
― 次の質問は、馬体の緩さ(ゆるさ)についてです。「この馬はまだ緩いから」といった具合に、「緩い」という言葉はかなり曖昧に使われている気がしますが、医学的な視点から「緩い」とはどのように説明されるべきでしょうか?
下村優樹獣医師(以下、下村) たしかに馬体の緩さはよく使われている言葉ですが、しっかりと定義されているものではなく、競馬関係者でもなんとなく発信し、受け取った方もなんとなく理解しているかもしれません。
私たちが競走馬に対して「緩さ」という言葉を使うのは、主に脚元と腰に関して。たとえば、1歳馬を見る際に「繋(つなぎ)が緩い」や「トモが緩い」という言葉が飛び交うことになります。
下村優樹獣医師(以下、下村) たしかに馬体の緩さはよく使われている言葉ですが、しっかりと定義されているものではなく、競馬関係者でもなんとなく発信し、受け取った方もなんとなく理解しているかもしれません。
私たちが競走馬に対して「緩さ」という言葉を使うのは、主に脚元と腰に関して。たとえば、1歳馬を見る際に「繋(つなぎ)が緩い」や「トモが緩い」という言葉が飛び交うことになります。
脚元のゆるさとは
― 主には脚元と腰の2か所ですね。 …