17.馬の肢勢~「前肢」の注意点
肢勢とは?
今回は、サラブレッドの肢勢について語ります。肢勢は、特に当歳や1歳馬などの募集時の若駒の馬体を見るうえで、とても大切なポイントになってきますので、しっかりと説明しておきたいと思います。もしかすると、今回だけではおさまりきらずに、結論は次回に持ち越しなんてことになるかもしれませんが、なにとぞご理解ください。
肢勢とは、馬が四肢を揃えて、リラックスして立っているときの肢の状態のことを言います。たとえばセリ市などで、馬のハミを操作し、馬体重が四肢に均一にかかるように立たせている姿を見たことがあると思いますが、あれが肢勢をきちんと見るときの状態です。きちんと立てていないと、正確な肢勢が分からないため、購買者は購入を迷い、ためらってしまいます。そのためにも、まずは何よりもしっかりと立たせることが重要であり、またそれぐらい肢勢はよく見られているということです。
肢勢とは、馬が四肢を揃えて、リラックスして立っているときの肢の状態のことを言います。たとえばセリ市などで、馬のハミを操作し、馬体重が四肢に均一にかかるように立たせている姿を見たことがあると思いますが、あれが肢勢をきちんと見るときの状態です。きちんと立てていないと、正確な肢勢が分からないため、購買者は購入を迷い、ためらってしまいます。そのためにも、まずは何よりもしっかりと立たせることが重要であり、またそれぐらい肢勢はよく見られているということです。
4つの肢勢
肢勢には4つの視点があり、ひとつは前肢を前から見たときの肢勢、2つめは前肢を横から見たときの肢勢、3つめは後肢を後ろから見たときの肢勢、4つめは後肢を横から見たときの肢勢です。前肢と後肢を前と横から見る4つのパターンということです。
セリ市の下見の段階で、調教師やオーナーたちが馬を見るとき、よく馬の周りをぐるっと回って見ていたりします。ひと回りする間に、もちろん各パーツも見つつ、前肢と後肢の肢勢を横から、そして前から後ろから見ているのですね。
セリ市の下見の段階で、調教師やオーナーたちが馬を見るとき、よく馬の周りをぐるっと回って見ていたりします。ひと回りする間に、もちろん各パーツも見つつ、前肢と後肢の肢勢を横から、そして前から後ろから見ているのですね。
正肢勢と不正肢勢
まずは正肢勢(正しい肢勢)について説明すると、前肢を前から見たとき、肩端の中央から下した垂線が、膝、管、球節、蹄を通って、これらを二等分しているように見えるもの、同じく前肢を横から見たとき、肘(ひじ)の関節の中央から下した垂線が、前膞(ぜんぱく)から膝、管、蹄を通って、それぞれを二等分しているものを前肢の正肢勢といいます。 …