44.下村優樹獣医師(社台F)インタビュー【第4回】 [脚元の健康]
社台ファームで獣医師として活躍する下村優樹さんへのインタビュー4回目です。今回は脚元の見かたに関する解説から、屈腱炎などの疾患についてもお話頂きました。
脚元の「すっきり」「もやもや」「枯れている」とは?
―それでは、一口馬主 DB の会員の方からの次の質問に移らせていただくと、脚元が「すっきりしている」や「もやもやしている」という表現がありますが、具体的にはどのような状態を示すのでしょうか?
下村優樹獣医師(以下、下村) 良く言われる、「すっきり」や「もやもや」という表現の脚元とは、繋から球節の少し上の部分までを指しています。
育成の段階に入る前からもモヤっとする馬はいまして、病気や怪我を除いても要因はありますが、疲れから症状が出ることもあります。たとえば昼夜放牧を始めたときにモヤっとして、数日でおさまるなら問題がないのですが、何ヶ月もモヤっとする馬もいます。馬は痛みを感じていないようですが、身体の反応として脚元に出ているということです。人を乗せて、乗り運動を始める前からモヤっとしている馬は、これからビシバシ強い調教を積んでいく中で、どこかに障害が出てくるのではと不安が残ります。
私は「枯れている」と言いますが、繋じん帯がはっきり見えていて、管をすっきり見せている馬を選びたいですね。募集時の写真で分かることもありますが、外から見ただけでは気づかないことも多く、肢を実際に触ってみるとよく判別できます。
下村優樹獣医師(以下、下村) 良く言われる、「すっきり」や「もやもや」という表現の脚元とは、繋から球節の少し上の部分までを指しています。
育成の段階に入る前からもモヤっとする馬はいまして、病気や怪我を除いても要因はありますが、疲れから症状が出ることもあります。たとえば昼夜放牧を始めたときにモヤっとして、数日でおさまるなら問題がないのですが、何ヶ月もモヤっとする馬もいます。馬は痛みを感じていないようですが、身体の反応として脚元に出ているということです。人を乗せて、乗り運動を始める前からモヤっとしている馬は、これからビシバシ強い調教を積んでいく中で、どこかに障害が出てくるのではと不安が残ります。
私は「枯れている」と言いますが、繋じん帯がはっきり見えていて、管をすっきり見せている馬を選びたいですね。募集時の写真で分かることもありますが、外から見ただけでは気づかないことも多く、肢を実際に触ってみるとよく判別できます。
昼夜放牧と健康との関連
―怪我をせず、健康に走る馬を選ぶためには、繋じん帯がはっきり見えていて、管をすっきり見せている馬を選ぶべきということですね。 …