2024年ウインレーシングクラブ募集馬インタビュー
推奨馬紹介&新種牡馬ベンバトルの解説も
昨年に引き続き、ウインレーシングクラブ代表の岡田義広さんにインタビューさせていただきます。今年度の募集馬から特におすすめの5頭を紹介していただきつつ、ビッグレッドファーム繋養の注目新種牡馬・ベンバトルについてもたっぷりと語っていただきました。
※以下、当日の取材順に掲載を行っており、各馬の並びは推奨の順位を示すものではございません。
※カタログ写真以外の各馬写真、インタビュー内容は2024年7月時点。
【1】イクスキューズの23(牡・募集番号 1)
まずは今年の募集番号1番であるイクスキューズの23です。イクスキューズの13番仔にあたります。あらためて読者の皆さんにも紹介すると、イクスキューズはクイーンカップの勝ち馬であり、母としてもウインイクシードやウインキートスといった重賞馬を送り出した名牝です。
一昨年のインタビューで紹介いただいた全兄ウイントレメンデス(現3歳)はデビューから2着2回3着3回と、勝ち上がりまであと一歩という惜しい競馬が続いています(2024年7月中旬時点)。
その全兄は6月とかなりの遅生まれであったのに対し、本馬は空胎明けの1月早生まれと、誕生の時期という点で大きく異なります。遅生まれと早生まれとでは、やはりこの時期の完成度や馬体の大きさなどにおいて、かなりの差が出るものでしょうか?
(株)ウイン代表 岡田義広氏(以下、敬称略) シンプルに考えて、同じように成長してゆくとすれば、かたや早生まれの馬が2歳暮れのホープフルステークスに出走しているとき、遅生まれの馬は8月にG1挑戦しているようなものですから、そこには埋めがたい差があります。
日本ダービーの時点で考えてみても、その差を縮めるのは困難です。能力が抜けている馬であれば大した問題ではないのですが、競馬というのは2400mを走ってコンマ何秒の差で勝ち負けが分かれる世界ですから、ほとんどの馬たちにとって生まれた時期による僅かな差が、大きな差になって現れてくると僕は思いますね。
もちろん、その馬ごとの成長度合いもありますから、一概に早生まれだから有利という訳ではありません。ただ、たとえば小学生の駆けっこを見ていても、早生まれの子と遅生まれの子とでは、低学年であればあるほどその差は歴然ですよね。
── まさにそのとおりです。僕は人間でいうところの3月の早生まれで(註:人間では一般的に1/1~4/1を早生まれ、それ以外を遅生まれと言う)、小学校低学年の頃は何をやるにしても周回遅れでした。駆けっこの意味も分かっていなかったようで、皆がスタートを切っても僕だけ走ろうとしなかったと今でも両親に言われます(笑)。肉体的な成長はもちろん、精神的な成長度合いにも大きな差があったと今は思います。
岡田 クラシックを目標にした場合、ゴールドシップ産駒の成長スピードを考えると、早生まれにしないと間に合わないのではないでしょうか。同じゴールドシップ産駒のユーバーレーベンは、1月27日生まれでしたからオークスに間に合ったとも言えます。
もっとも、遅生まれでも種牡馬が違えば、たとえばエピファネイア産駒であれば、それほど気にしなくとも良いでしょう。
── 生まれの時期を考えるときは、種牡馬ごとの産駒の傾向や成長スピードも見るべきということですね。
母馬のイクスキューズに話を移すと、一昨年のインタビューでは「イクスキューズは運動神経の良い馬ですが、小さい種牡馬をつけると産駒が小さく出てしまう」とおっしゃっていました。馬格のあるゴールドシップを配合して、ウイントレメンデスは460kg台でデビューし、今は480kgで走っているように、意図どおり上手くハマっていると思います。イクスキューズの23はいかがでしょうか?
岡田 1月生まれということを差し引いても、大きく出ていますね。(イクスキューズを)1年休ませた分の栄養がいっているのかと思わせるぐらい馬格はありますし、かつ動きはしなやかで回転力もあります。スパーンと簡単に早く立ち上がるように、運動神経も優れていますね。
同じ時期の全兄のウイントレメンデスよりも大きいので、あくまでも予測ですが、480kgぐらいでデビューできるのではないでしょうか。この馬が生まれたとき、牧場のスタッフに「イクスキューズの最高傑作が出た」と連絡しました。
ウイントレメンデスのときも最高傑作だと語っていたじゃないかと言われるかもしれませんが、1年越しに生まれてきた馬が過去の最高を塗り替えてしまったのだから仕方ないですよね(笑)。それほどに生まれてきた時点で素晴らしい馬でした。
── たしかに、最高を更新してしまっただけの話ですよね(笑)。ただ、真面目な話、19歳の高齢になってもそう思わせる良駒を出し続けられるイクスキューズはすごいなと素直に思います。
岡田 イクスキューズは今年の種付けはお休みし、来年ウインブライトを配合して、それで繁殖引退の予定です。イクスキューズは小さい仔を産みやすく、またウインブライトも中型馬が多く、それほど大きい産駒を出すタイプではないため、あえて1年空けて、万全を期して臨みます。
僕は何としてもウインブライトから活躍馬を出したいという想いがあるので、1年を捨ててでも、小さい馬を出さないために勝負に出るということです。
── その話を聞くと、1年空けて生まれてきた本馬はもちろん、イクスキューズのラストクロップにも期待が膨らみます。
【2】コスモアクセスの23(牡・募集番号 10)












